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異世界補給伝記  作者: EMT
王国騎士院編
24/49

プロイネシア

今日は待ちに待った休日の日。5日間の厳しい訓練が終わって2日の休日が与えられる。兵士といえど同じ人であるから、お腹は減るし眠たくもなるそして休みだって欲しい。さて休日の土曜日は何をして過ごすべきか。訓練のせいで疲れているので1日中寝るべきでもいいな。そういや図書室があったな。そこに行ってなにか読もう。でもその前に2度寝しよ。




よく寝たな・・・あれガウスがいない。今何時だ、もしかして朝食の時間すぎてるかも。急いで着替えて食堂に向かうがもう朝食の時間が終わって何も残っていない。トホホ・・・やっちまったよ。

仕方ない昼食まで我慢するしかない。


「おはよう」


ダキツ


「うわ」


いきなり背中から抱きつかれた。


「誰だよ。なんだフラウか」


「にひひ」


「シー君お腹空いてるでしょ」


「あぁ、お腹ぺこぺこだよ」


「はいこれあげる」


「もしかして俺の分貰っといてくれたの?」


「うん、ガウスから寝てるて聞いたから」


「ありがとう。嬉しいよ」


「うん///」


俺の分もパンを貰っといてくれるなんてまるで天使のような方だ。この1つしかないライ麦パンをありがたく食べることにする


「他の皆は何してるんだ?」


「うーんとね、ガウスは剣の練習してて、メアリーは町に外出してるし、レオは図書室で本を読んでいると思うよ」


「そうなんだ」


「ねぇ、シー君は何するの?」


「僕は図書室に行って本でも読もうかなと思ってる」


「私も図書室に行く」


「いいけど、退屈かも知れないよ」


「いいの」


そこまで言うならこれ以上はなにも言わないけど。


「えへへ」

さっきからずっと食べている姿を見られると恥ずかしくなってくるな俺のことなんか見てて何が楽しいんだろ。フラウは上機嫌な時は尻尾がフリフリ動くのだが今はいつもより動き回っているな。あの獣耳と尻尾は勝手に動いてるのか不思議だ




パンを食べ終えたことだし図書室に移動して兵器でも載っている本でも読もうか


兵器が載っている本を取り、読む席に座って読む。フラウは恋愛小説ぽい本を手にしていた。

一通り読んでみたがやっぱり銃なんか載っていないし。火薬という文字すら見当たらない。やっぱり火薬は発明されてないみたいだ。訓練でも使った弩は載ってあった。弩は我が王国が発明した新兵器でこの兵器のおかげで神聖歴620年の帝国からの侵略を防いだ兵器である。もし弩がなければ王国軍は帝国軍の重装歩兵の攻撃を防ぐことができず敗北していたであろうと書かれている。飛び道具が弓の世界じゃあ銃なんてあるわけないか。弩か。確かヨーロッパの100年戦争かなにかで弩を装備していたフランス軍は長弓のイギリス軍に連射力に負けたんじゃなかったけ。


フラウの方を見てみると恋愛小説を真剣な目で見ている。よくそんな本読もうと思うな、俺なんか読んだこともないのに。


「やぁ2人とも」


日本にいたときにはアニメかゲームでしか見たことがない青い髪の毛をしたレオがいた


「おはようレオ」


「おはようシオン君。フラウさんは気づいていないみたいだね」


「なんかあの本を読むのに夢中になっているみたいだ」


レオも席に着く


「レオは何を読んでいるんだ?」


「魔法の歴史本だよ」


「レオらしいね」


魔法の歴史かどんなことにも歴史はあるんだな


「なんかすごいの載ってた?」


「うん、ここのプロイネシアてとこがとても興味深いね」


「どれどれ」


プロイネシアは聖戦戦争以前にあったとされる伝説の古代都市であり場所もいろいろな説がある。伝説によればプロイネシアでは今の魔法より遥かに上の魔法技術を持っていたとされている。街の中ではどうやって作ったかわからない建物が建ち、人が空を飛んでいたとされている。しかし、プロイネシアはある日突如として都市が形も残らず消えてしまったのである。いったいどのようにして消えたのかは今でも謎である。



「なんかすごい古代都市だね」


「そうでしょう。魔法なんて今よりも進んでいたなんてどんなんだったのだろうと想像するとワクワクするんだよね」


プロイネシアか。マチュピチュみたいなとこなのかな。なんかロマンというか好奇心をくすぐる感じだな





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