プロローグ
※この作品は、アカウント管理者がストーリー・構成・キャラクター案を制作し、それをもとにAIで小説の本文やイラストを生成しています。
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むかし、むかし――とは言っても、人間が「むかし」と呼ぶには、あまりにも気が遠くなるようなむかしの話だ。
この世界は、三柱の神によって造られた。
何もなかった混沌の中から、まず独りでに神が生まれた。次に、もう一柱。そしてまた一柱。三柱の神々は何も言わず、何も語らず、ただ静かにこの世界を形作った。大地を固め、海を満たし、空に光を灯した。
やがて、神々は増えた。
山に宿る神、川を治める神、風を呼ぶ神、火を守る神。田の畦道にも、台所の竈にも、古い井戸の底にも――気がつけばこの世界のありとあらゆる場所に、神々は息づいていた。八百万とはよく言ったもので、実際のところ誰も正確な数など数えたことはない。それくらい、たくさんの神々がいた。
そして彼らは今日も、この世界を守っている。
――はずだった。
いつ頃からだろうか。
遠い山の神が、ため息をついた。「なんだか、最近力が入らなくてねえ」と。
川の神が首をかしげた。「わしも同じじゃ。水を動かすのに、以前の倍は気力がいる」と。
竈の神は火を見つめながら黙っていた。言葉にしてしまうのが怖かったのかもしれない。それとも、すでに言葉を紡ぐ気力も惜しかったのか。
神々の力が、確かに衰えていた。
じわじわと、しかし確実に。まるで器に空いた小さな穴から水が漏れていくように。
誰も原因がわからなかった。誰も、解決策を思いつかなかった。
そんな中で口を開いたのは、八意思兼神――知恵を司る神だった。
「世界が闇で覆われたとき、元気を無くした神々を躍りで笑顔にし、天照大神さまを洞窟から引っ張り出して世界に光を取り戻した二柱の神がいたのう」
その言葉に、静まり返っていた神々の間にどよめきが広がった。ざわざわと、波紋のように。
八意思兼神は、それを静かに見渡してから、続けた。
「通称『天の岩戸事件』で大活躍したあの二柱の神達に、今回も原因究明と――ついでに解決までしてもらおうか」
再びどよめきが起きた。しかし今度は、どこか納得の混じった声だった。
そして、二柱の名が挙がった。
一柱は、芸能と躍りの神だ。かつて天の岩戸の前で舞い、周りの神々から大爆笑の渦を巻き起こし、太陽の神「天照大神」の興味を引き付けた女神。その名は天鈿女命。人の世では「天鈿ひかり(うずめひかり)」と名乗っている。
もう一柱は、力の神だ。天照大神が興味を示し、岩戸を少し開けたところを思いっきりこじ開け引っ張り出した怪力の男神。その名は天手力男神。人の世では「田力力也」と名乗っている。
この二柱が旅に出た。神々の力が失われていく理由を探すために。そして――まあ、それだけが理由でもないのだけれど。
これは、そんな二柱の神による、少しだけ大げさで、案外のんびりとした、冒険の物語である。
―――次回 第1話 「旅のはじまり」




