空間での和解?
……やっぱり死んだのか。
真っ白な空間で俺は目覚めた。この空間に来るのは…これで3度目か。
初の討伐で相手はドラゴンだ…無理もない。
相討ちになっただけでも大健闘だ。
……あれ?モニカが出てこないぞ……おかしいな
……出てこーい!はやく生き返らせろーー
「むっ?その声は貴様か!」
聞き覚えがある声が後ろから聞こえてくる。
振り返ると褐色の肌で白髪の少年が俺を見て身構えていた。……おい……何だこの子供は?
「貴様が閉じ込めておいて戯れ言をぬかすな!たわけが」
…この物言い。まさか…お前…さっき俺と戦っていたドラゴンか?
「何をほざいている…我を見間違えるなど……む?な…何だこの体は!我の尻尾が無い…き…牙も…こ…これは…人間の…子供?」
白髪の少年は自分の体を見て青ざめている。
う~ん…やっばり俺と戦ったドラゴンのようだな。何故子供の姿でモニカの空間に俺と一緒にいるのか……わけわからん
自分の体が人間である事を再確認したドラゴンは座りこんでうなだれている。
余程ショックだったのだろうか…頭を抱え込んで下を向いて何かを呟いている。
「これは……何か……ありえん……いや……天の……でも……」
あ~駄目だなこりゃ。もう自分の世界に入ってるわ。…しかしモニカはどうしたんだろう
「お前ー!僕をこんな体にして……え?僕は何を言って……僕?……ど…どういうこと?」
おい…言葉使いも年相応になってきてるぞ。
「ち…ちくしょー!お前なんかぁー」
ドラゴン少年は殴りかかってきたが…子供の動きだ。軽く避けて足を引っ掛けて転ばした。
うつ伏せになって肩を震わせながら俺を睨みつけている。
…まいったな~俺を殺したドラゴンと会ったら人間の子供になってるし…モニカは一向に出てこないし…さてどうしたものか。
「お前は卑怯だ!口に変なもの入れるし…だいたいアイツは何だよ!上から狙ってきてさ…卑怯者!」
目に涙をためながら話す少年がドラゴンとは思えなくなる。
…しょうがないだろ…人間の俺がドラゴンと正々堂々勝負して勝てると思うか?
勝つためには策も必要だ。
つっても俺も死んじまったけどな…
「死んだ?どういうこと…」
元ドラゴンの少年に、この空間が何であるか…そしてモニカや生き返りの説明をした。
「……お前は聖騎士マルクと同じ力を持っているのか…道理で人間にしてはおかしいと思った」
……あー…いっとくが俺は人間だからな。別に特別な存在じゃないから。お前の動きを避けたとかは……なんでだろ?
……そういえば酒場での乱闘やギルダスとの対決はどうなんだろう…ホークも俺の動きは速いって言ってたし、酒場では相手の動きがよく見えた。こいつ(ドラゴン)と戦った時も動きは見えてはいた。尻尾は無理だったが…
「最初の人間……お前がそうなのか?」
最初の……何だって?なんだそりゃ
モニカ
「正解!う~ん…転生させてよかったわ」
俺と少年の間からモニカが現れた。
…転生?また何かやらかしたのかコイツは!
これ以上ややこしくしてもらっちゃ困るんだよコッチは!
モニカ
「あら…仲間を増やしてあげたのにずいぶんねぇ~善意は有り難く頂戴しなさいな」
…仲間?この元ドラゴンの小僧が?
おいおいガキのお守りでもしろってか?冗談キツいぜ。
「お前より長く生きている僕に向かってなんて言いぐさだ!頼まれたって仲間になんかなるもんか!」
モニカ
「はいはい…喧嘩はそこまで。仲良くしなさいな…彼が(最初の人間)だってわかるならついていくしかないんじゃない?彼の運命に」
「そ…それは…そうだけど…こんな卑怯な奴についていくのは何だか…いやというか」
…おーい!俺が置いてきぼりになってるぞー
2人で理解してないで説明しろー
そして勝手に話を進めるなー
こっちを見て溜め息をつくと
モニカは(最初の人間)について語り始めた。




