37話!
「ゴーディル頑張れ!」
僕はつい声をあげてしまう。
「ありがと……よ!」
ゴーディルの周りの魔法陣が二十九個になる。そこからスケルトンナイトの剣よりシンプルな剣が出てきた。全部、出ると地面に刺さったような形になって魔法陣だけ消えた。すべての剣から黒いモヤのような物が軽く湧き出ている。
「まぁまぁね」
「ははっ、手厳しいねぇ」
クレブリアの言葉にゴーディルがそう言って、その場に座り込んだ。僕は心配で駆け寄る。
「大丈夫? ゴーディル、クレブリアもうちょっと優しく」
「エル、よせ」
くつくつとゴーディルが笑いながら言うとさらに続ける。
「エル、覚えとけよ、男はな……女の尻に敷かれてこそ、力が引き出されるんだぜぇ」
ゴーディルの言葉を聞いてクレブリアが返すように僕に言った。
「少し言葉が足らないわね、それに加えて男の子は女にお尻を叩かれなきゃ、何もできないのよ」
クスリとクレブリアが笑ってそう言うとゴーディルが「ははっ、それも確かだ」と嬉しそうに言った。僕にはいまいち理解できない。
「ところでこの剣って普通に触っても大丈夫ですか?」
「魔力を手の集中させりゃあ大丈夫だ」
セルカが少し不安そうに言った言葉にゴーディルが返す。僕は手に魔力を集中させて、剣を握った。
「なんか不思議な感じ」
重くないんだけど、重い様な感覚がある。持ち上げて振ってみるととてもゆっくりにしか振れない。
「なんですか、これ、振ると空気が重くて振れませんよ」
セルカも僕と同じ感覚を感じているみたいだった。みんなが様子を見るよう剣に近づいていく。全員が剣を持ち終わった頃、ゴーディルが言った。
「慣れるまで普通の剣のようには扱えねぇからそのつもりでいろよ」
「慣れてる時間はないわ、行くわよ」
僕たちはクレブリアの言葉に頷いた。ついにゴーストとの戦いだ。触れないうえに取り憑いてくる相手。このスケルトンの剣でどうにかできるかどうか。出来なきゃもう打つ手はない。村に向かって歩きながらそんな事を考える。
「エル、顔が怖い」
ネピアは僕の顔を見て言う。ついしかめっ面になってしまった。
「ごめんごめん」
僕は力を抜くように努める。緊張がとけてふと見るとネピアは杖を左手に剣を右手に持っていた。
「大丈夫?」
「何が?」
「杖も剣も持つと大変かなって」
「しょうがない、全員分あったから持たないわけにいかなかった」
僕は少し苦笑するとクレブリアの「みんな静かに」という声が聞こえた。
1回目!




