21話!
「セルカとクレブリアがまだだよ」
「ふむ、そうか」
チラリとメンバーを見渡したヨルセダがゴーディルを見止めてそこまでやってくる。
「いきなり無理な話をしてすまんのじゃ」
軽く頭を下げたヨルセダを見て、ゴーディルが言う。
「やめてくれよ……世話になったのはこっちだ、だったら困ってるのを助けるのがスジだろ?」
ニヤリと笑ったゴーディルが話は終わりだと言わんばかりにヨルセダの肩を軽く叩く。そのまま仲間たちの輪に紛れていってしまった。
「……ところでドサバ……って遠いの?」
僕は聞けずじまいだった事をヨルセダに聞いてみた。
「遠いの、馬車で行って一日半くらいじゃな」
「えっそうなんだ……じゃ野宿かぁ」
「それは大丈夫じゃ……トラブルが無い限り、途中の宿街にたどり着ける」
「宿街? 宿が集まった街?」
「概ねその通りじゃ、ただ街ではないかの……街と街に距離があるのに目をつけた者が始めたんじゃろうな、最初は宿屋が一軒だったのが商人が集まって街みたいになったのじゃ、そしていつの間にか宿街と呼ばれるようになったのじゃ、今じゃ各地にある」
「なるほどねぇ……そこまでたどり着ければ部屋で過ごせるんだ」
ひとまず安心した。野宿なんてできるだけ避けたい。
「む……あれはセルカ君とクレブリア君じゃないかの?」
ヨルセダが目を向けた方から二人が歩いてきているのが見えた。落ち合えてよかった。
「お待たせです」
「よかったわ……エルがまだ寝てたらどうしようと思ってたのよ」
「さすがにそれはないよ」
やってきた二人と僕が少し言葉を交わすと見計らった様にヨルセダが言った。
「これで全員じゃな」
するとゴーディルの仲間の内の一人が驚いたような顔をしてこっちに近づいてくる。クレブリアが明らかに顔をしかめたのが見えた。あの男はクレブリアからネピアの杖を奪っていった男。
「あんた、あの時の……本当にすまなかった」
男がクレブリアに頭を下げて言った。
「はぁ……もう終わった事よ……いいわ」
呆れるようにクレブリアそう言うと男が嬉しそうに顔をあげる。
「ありがとう! あんなに酷いことして……それなのに許してくれてしかも助けてくれて……おれぁ、命に変えても皆さんを守るんで!」
泣きながらそう言って男は仲間たちのもとに戻っていく。ゴーディルだけじゃなくみんな良い人そうでよかった。
「いろいろわだかまりも解けたようじゃな」
1回目!




