20話!
カルウェッチを買っていった人たちだ。間違いない。なんでこんな所で集まっているんだろう。僕達は団体に近づいていく。話し声がより聞こえるようになるとなんだかさらに覚えがあるような気がしてきた。
「あっ」
ネピアが何かに気づいたように声をあげる。
「どうしたの?」
「この人たち……窃盗団の」
「え……あぁ」
僕はあまり顔を覚えていない。ネピアは一番長い時間、窃盗団と一緒にいたからよく覚えてるんだ。
「確かに窃盗団かも」
ガヤガヤとする声の中で僕は聞き覚えのある声を聞いた。完全にこの人たちは窃盗団だ。僕は少し小走りで一団にさらに近づくと声をかけた。
「ゴーディル!」
僕の声に反応して一団がこちらを向く。そして左右に一団が別れ、ゴーディルが姿を見せた。
「おぉ……エルじゃねえか! 久しぶりだな!」
ゴーディルが嬉しそうにそう言って近づいてくると力いっぱい抱きついてきた。
「久しぶりだね!」
僕の背中を抱きしめながらゴーディルはバンバンと叩く。
「痛い、痛いよ」
「ははっ、悪い悪い、嬉しくてついねぇ」
やっと話してくれたゴーディルが今度はネピアに体を向ける。
「前は悪いことしちまったな……すまない」
ゴーディルは頭を下げてそう言った。後ろにいた面々もそれに倣って頭を下げる。
「いい、もう終わった事」
ネピアが気にする風も無く、さらりと流した。ゴーディルは頭をあげると後ろを振り向いて言った。
「お前ら……コイツが俺が話したエルだ」
それを聞くと歓声があがる。口々に「ありがとう!」といった感じの言葉が飛ぶ。そして代表するように一人の男が出てきて僕の手を握った。
「俺らあんな酷い事したってのに、助けてくれるなんて……俺たち一生この恩を忘れないぜ! 何かあったら言ってくれな、力を貸すぜ、アニキ!」
僕の手をブンブンと上下に振りながら男が言うと「いつでも言ってくれ!」とか「駆けつけるぜ」と聞こえてくる。
「うるせぇ奴らですまねぇな」
ゴーディルがくつくつと笑いながら言った。
「あぁ……良いんだけど、アニキはちょっと」
僕がそう言うと「寂しい事言わねえでくだせぇ、アニキ」とそれに同意して「アニキ」と言う声が飛んできた。横ではゴーディルが笑いをこらえるようにしている。面白がってる。
「集まっておるな」
突然、飛んできた声に少し驚いて、そちらを見るとヨルセダが歩いてきていた。隣にヴェールもいる。
「まだ全員じゃないかのぉ」
2回目!




