43話!
「え? でもギルドの登録証って自分の事を証明できるって」
「そこまでの信用を得られたと言うことじゃ」
スゴイとしか言いようがない。日本でいう大企業ということか。
「もともとギルドは小さな、なんでも屋だったんじゃ」
「なんでも屋……お金貰っていろんな事をしてくれるってやつ?」
「そうじゃ、丁寧な仕事と誠実な態度で人気も少しづつ増えていった、そしてだんだん人手が足らんくなったそうじゃ」
ヨルセダがそこでパチンと指を鳴らす。
「そこで創業者は思った、誰か働いてくれる人はと、それで働く意欲のある浮浪者を連れてきて、仕事をさせた、成功したら依頼料の八割をやるって……仕事は成功しその浮浪者はお金を得た」
「なんか今に近い感じ」
「そうじゃな……それで噂が広まり、仕事がほしいという人が殺到した、それを見た創業者は思った、これなら仕事したいけど浮浪者ってだけで仕事がもらえない様な人間に仕事を振り分ける事ができる、窓口になろうって……それが原型じゃ」
すごい立派な人だ。誰かのために行動できる人。
「まぁギルドはそうやって大きくなったのじゃ……とちょうど着いたな」
ヨルセダが指差す。その先に東門と簡素な作りの建物があった。
「ここから見えないが門を出たところに囚人が入る施設があるのじゃ」
ここが騎士団の詰め所。思ったより大きくない。
「ここへ一時的に囚人が収容され、審議があり、重罪ならもっと別の場所に移送される、じゃからここには軽い刑と一時的に重い刑の者がいるのじゃ」
ヨルセダがそこまで言うと「行くのじゃ」と詰め所に向かって歩いていく。詰め所の入り口には門番が立っていて、そこで要件を聞かれた。
「セレンギルド支部長ヨルセダじゃ」
その名前は効果絶大で慌てながら門番の一人が中に駆けていく。
「いきなりすまんの」
「いえ! そんな事はありません!」
しばらくするとさっき駆けていった門番が戻ってきた。
「中にどうぞ……武器はここまでです」
門番が招き入れつつ、ネピアに向かって言った。ネピアはキョトンとする。杖をここに置いておくとネピアは杖から一定以上離れられないから途中までしか行けない。どうしよう。
「どうしたのじゃ?」
「あっ、うん」
「ネピア入れない?」
ネピアは小声でそう聞いてきた。事実上ネピアは中に入れないと言う事になる。しょうがない。
「外で待っててくれる?」
コクリとネピアが頷いた。
「ついてこないのかの?」
ヨルセダが不思議そうに聞いてくる。
「うん、興味ないみたいだし」
「そうか」
ヨルセダがそう言うと中に入っていく。僕もそれに続いた。
1回目!




