23話!
ヨルセダが悔しそうな表情をするとなんだかいたたまれない気持ちになって僕は矢継ぎ早に言った。
「それよりこれからどうしたらいいかな」
「ふむ、そうじゃな、情報収集じゃ、そやつらのアジトを見つけ出すためにじゃ」
「北の方に行った人から話を聞いていきましょう」
クレブリアがそういうとヨルセダが頷く。
「北の方に窃盗団がいるから気をつけよと皆に伝えればそのへんの情報も聞きやすくなるじゃろう、私が皆に声をかけておく、情報収集は君らがやるんじゃ」
そう言うとヨルセダがギルドの隅々まで聞こえる声で言った。
「皆! 聞いてほしいのじゃ、今、北の方に窃盗団がいると情報が入った、気を付けてほしい! それから……」
クレブリアがヨルセダの話の最中に僕たちを引き寄せて言った。
「聞き惚れてる場合じゃないわ、急いで情報を収集するわよ、噂はすぐ広がる、そしたらギルドで話を聞いて、それから街の北の方で話を聞きましょう……それと」
ヴェールの方に体を向けてクレブリアが続ける。
「北の方に偵察に行って……今度は本当に無理はしないで、みんな手一杯であなたを助けに行けないから」
真剣な表情でヴェールが頷いた。さっきのあれで身に染みたらしい。もう無茶はしないだろう。
「でも偵察って何をだ? 情報収集するんだろ?」
「別方面の情報よ」
別方面って何だろう。僕は頭をかしげるとセルカも同じようにかしげていた。
「ネピアが売り飛ばされていないかよ」
「あっ、そうか、売る可能性は充分にある」
「そうよ、だからここから北にある街レガルに続く街道をネピアの杖を持ってる人間がいないか確認してきて」
「どうしてレガルですか?」
すかさずセルカが疑問を投げかける。
「北の方の街はあそこが一番近いからよ、それに街道を行く商人に売ってる可能性もある、それもやっぱりレガルへ行く商人だと思うわ、セレンに行く商人に売ったら、奪った私たちと商人が会って、窃盗団の情報が伝わってしまうかもしれないと思うはずよ」
「そうですよね」
いまいち分かってなさそうなセルカをしり目にクレブリアがヴェールに何かを渡した。
「コレ、通信魔法石の指輪よ、使い方は石を三回叩いてしゃべる、終わりも三回叩けば通信が終わるわ、一度三回叩いたら、次に三回叩くまで何もしなくても通信し続けてるから」
「わかったぞ」
「それからお金も、わき腹の所が血で汚れてるから服を着替えて行くのよ、あの店に行けばすぐ何とかしてくれるわ、とにかく急ぎでね」
「おう!」
ヴェールは大きく頷いて走ってギルドを出て行った。
1回目!




