16話!
「人間? ネピア、魔法の杖、道具」
「あぁ……今は理解できなくてもいいや、道具とか魔法の杖とか誰にも言わないでね」
ネピアは不思議な顔をして頷いてくれた。墓守はあんなに主人に忠誠心を持っていた。感情があったんだ。ネピアにも時間が経てば感情が芽生えると思う。
「さぁ入るわよ」
ギルドの前までやってきてクレブリアが先頭に中に入る。僕達はそのまま依頼書が貼ってある場所まで向かった。
「いいのはありますかねぇ、適度な強敵ぃ」
セルカが歌うように言いながら依頼書を眺めていく。
「ところでクレブリア」
「なに?」
「ドラゴンの討伐とか依頼されたりするの?」
疑問を問いかける僕の顔を呆れて見つめながらクレブリアが言う。
「ドラゴンはもっと田舎の方にしか、いるわけないじゃない」
「そうなの?」
「もっと自然がいっぱいの所、まぁたまに都会にも現れちゃったりするみたいだけど、そういう時はドラゴンが怒ってるから相当ヤバイ時よ、依頼を受理とかそんな悠長にしてられないわ」
ドラゴンが怒ってやってくるなんて事態、御免こうむるな。
「でもなんでドラゴン?」
クレブリアが不思議そうにそう問いかけてくる。なんとなくファンタジーといったらドラゴンだし、見てみたいという気持ちもあって聞いてみたのだ。
「一度は見てみたいなって」
「ドラゴンはレアモンスターだものね、私も見てみたいわ」
賢人狼というレアな存在がレアモンスターと出会うって確率的にすごいんだろうな。確率的にクレブリアはドラゴンに会えないのではなかろうか。くだらない事考えて僕は少し笑ってしまう。
「ちょっと! サボらないでください!」
セルカが僕達にプリプリ怒りながらそう言う。僕とクレブリアだけじゃなくヴェールとネピアまでその場に立っていた。ネピアは自発的に何かする事はないし、ヴェールにしてもギルドでの事はよく分かってないからクレブリアの後ろをついて回るだけだ。
「ごめんごめん」
「ちゃんと見るわ、ヴェール行くわよ」
「はーい」
「ネピアは僕についてこればいいから」
コクリとネピアが頷くとそれぞれ依頼書を見て回った。かみつきウサギの退治。大蜘蛛の退治。そのへんが多い。そういう被害って多いんだなぁ。本当は積極的にこういう依頼をこなしたほうが街のためになるんだろう。冒険者は名をあげる事ばっかりだけど。時間がある時にこういう依頼を一人ででも受けよう。僕はそう思った。
2回目!




