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転生オーライ!  作者: 高岩 唯丑
3:魔道具の役目は何たるか
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5話!

「可愛いカッコイイって」


 逆じゃないかと思うけどと思いつつ。クレブリアが持ってきた服を見る。確かに可愛さとカッコよさが混ざった感じだった。クレブリアがヴェールに「どう?」と聞いた。


「動きやすそうだ!」


 クレブリアが満足そうに頷く。嫌と思わなければまずはいいのかなと思う。


「ヴェールさんこんなところにいました」


 セルカがやっと見るけたというような声でそばまで寄ってきた。


「ちょうどみんな集まったからお披露目するわよ……ヴェール着てみてくれるかしら」

「あぁ……どうやって着るんだ?」

「そっか、わかったわ、着せてあげるから、覚えるのよ」


 そう言って二人は奥に入って行った。


「楽しみだね」

「そうですね」


 少し残念そうにセルカは言った。白黒好きにしようとして失敗したからだろう。


「こういうの楽しいな」

「こういうの?」

「あぁ仲間がいて、こうやって誰かの装備とかみんなで相談して」


 しみじみと僕は言った。勇気を出して歩み寄ったからだ。だからこそこうして変われたんだと思う。セルカが嬉しそうに微笑むと僕もつられて微笑む。


「私もエルさんと出会えてよかったですよ……もちろんクレブリアさんとヴェールさんともですけど、エルさんに出会えて始まったって感じですし」

「はは、僕もかな、セルカと出会って始まった」


 僕はちょっと恥ずかしくなって、はにかむ。セルカも同じように、はにかんだ。


「何イチャイチャしてるのよ」


 クレブリアのちょっととげのある声にハッする。恥ずかしくなって僕は赤くなった。セルカも同じみたいだ。


「着替えたわ……どう?」

「どうだ!」


 ヴェールが胸を張って言った。

 ヴェールが着ている服は暗めのモスグリーンの半ズボンオーバーオール。それに白の半袖カッターシャツっぽいのにオレンジ色ネクタイをしめている。靴は黒の短靴だった。


「可愛いね、それからネクタイの所がカッコイイ」

「そうですね」


 かわいらしさとカッコよさがちょうどいいバランスをしている。動きやすそうで子供らしさもある。


「白のシャツがいいです」


 セルカは相変わらずだった。


「気に入っていただけて嬉しいです」


 店主が満足そうに頷いた。


「ありがとう、とてもいい買い物が出来たわ」


 クレブリアが嬉しそうに言うとお金を店主に渡した。


「ありがとうございます」


 深々と店主が頭を下げた。それを見てヴェールがクレブリアに向かって頭を下げる。


「ありがとうです」


 クレブリアが微笑むとヴェールの頭を優しく撫でた。

1回目!

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