拾九章─過去①─
─数日前─
女子「ねぇ白山さん、何であなたは、あのキモ─」
ギロッ
女子「じゃなくて、黒瀬と一緒にいるの?もしかして好きとか?」
純「教えてほしぃ?」
女子「う、うん。」
純「実はね─」
─昨年─
男子①「おいお前、今日もネットカフェ行くのかよ?」
凖「行かねーよ。ってか行ったことないし。」
男子②「馬鹿言うなよ。見てた奴はいるんだぜ?お前と同じくらいの背で、フード被ってそそくさと入っていく奴。」
凖「誰だよ、それ。それじゃ俺かどうかわかんないじゃん。」
男子①「わかるって。ネットカフェっつったらお前しかいないだろ。」
凖「はぁ?どういう理屈で─」
ガッ
凖は、胸ぐらを掴まれた。
男子①「行ったんだよ、お前は。そう言ってキモヲタイメージ付けときゃいいんだよ。」
凖「…わかったよ。」
女子「純様、今回は悪いお知らせです。」
純「?なになに~ぃ?」
女子「同じクラスに、黒瀬 凖が。」
純「?誰それぇ。」
女子「いわゆるヲタクです。あなたのような高潔なお方がご存知であるはずがありませんが。」
純「何でそれが悪いのぉ?」
女子「彼は周囲から嫌われ、諦めているのか…あまり身だしなみを気にしないからです。」
純「それは悪い知らせかもぉ。」
女子「どうします?校長に言って、クラスを替えさせますか?」
純「いやぁ、それは悪いよぉ。」
女子「ではどのように─」
純「そんなことしなくてもぉ、別にそれは運命だしぃ?気にしなくていいってぇ。」
男子①「おいキモヲタ。ジュース買ってこいよ。」
凖「は?何でまた─」
男子②「いいから、買ってこいって。」
凖「めんどくさい。やだよ、俺今ゲーム中。」
男子③「つべこべ言うな!買ってこい!」
凖「今大事なとこなんだよ。」
男子①「何だとぉ?」
純「ねぇ、何か─」
女子「お気になさらず。いいことはありませんよ。」
純「でもぉ…」
男子②「そんなのいいって。俺たちがやっといてやるよ。」
凖「でもあとちょっとで、俺のアバターが─」
男子①「おい。お前、アバターと自分、どっちの命が大事なんだ?」
その言葉は、遠くで聞いていた彼女の耳に、留まった。
純「ちょっと、それって、どういうことよ。」
─同時刻、異世界─
ワル「何だ、お前?」
模写「通せ。お前らの首領に、用がある。」
ワル「あぁ?お前みたいなガキが、ボスに勝てるとでも─」
門番は、血を吹いて倒れた。
模写「わりぃけど、俺ぁこういう約束展開にゃ興味無いんで。」
ドアを切り裂いて、押し入る。
模写「ボスさんだ~れ。」
長田父「お、俺だ。相手になるから、ここを攻撃するのは─」
模写「もうしねぇよ。不毛なだけだ。時間の浪費はしたくない。さっさと決着つけようぜ?首領さんよぉ!」
その後、彼は恐るべき速さで、戦闘を終わらせた。首領は瞬きする間に血を吹き、血まみれのまま息絶えた。
ワル②「首領!」
模写「いんや、今この瞬間から、この俺が首領だ。
従わないと殺す!」




