拾八章─荒屋─
円盤「ホント、こいつァ強すぎるぜェ。」
棍棒「そうだな。あの元隊長と、互角に渡り合うだけの力を、この女は持っている。」
鎌「奴が敵の攻撃を受けて戦う受動の帝王だとしたら、さしずめこいつは、受けずに戦う能動の帝王、といったところか。」
壁「いつもは全く喋らないから、ときどき作戦が乱れることがあるがな。」
調「待ってください。密偵が王女として振る舞っていれば、いずればれるのでは?」
アレシア「心配不要。元々(オリジナリー)、王女。」
優「…やべえ。全っ然、分かんねえ。」
宰「彼女は、元から王女である、と言っているのです。」
優「はあ?いくらなんでもそりゃねえだろ。何で王女が、自分の家を破滅させようと…」
アレシア「停止!」
十守衛が皆、武器を構える。
鎌「お前等が知っていいのは、そこまでだ。」
円盤「開戦の狼煙は上がってんだァ。そろそろ、後半戦といきましょうかァ?」
聡「いや、必要な情報は得た。内部崩壊も免れた。幕を下ろすべきだよ。」
流「何を言ってるんですか。同数な上、彼を失った今、一対一で戦う状況にでも追い込まない限り、我々は負け─」
聡「『超重力付加』!」
そう言って聡は、指揮棒を下に、振り下ろした。
その場に居た全員、普段の十倍以上の重力を受け、地に倒れ伏す。
健「『鞭拳』ゥ!!!」
鉄の手袋をつけた健の拳が先頭となり、真っ直ぐ地面に、落下してくる。
落ちて地面に埋め込まれたその拳は百股、両手併せて二百股の鉄拳と化し、十守衛に襲いかかった。




