猫は新しい『黒いぐるぐる穴』を調査する。その2
リアクション!ブクマ!評価★!ありがとうございます!!
今回の物語も楽しんで頂けましたら幸いです。
『異空間設定が定着されました』
と、例のアナウンスの音声が頭の中に流れた。
やはり、一度何かが通り抜けるとしっかりと繋がるようだ。
警戒もせずに無防備に入ったから、俺は近くに居た臭い、いや腐った人間に捕まってしまった。
「ぎゃっ臭い!〈清浄化〉!」
汚れと臭いが取れ、魔石が落ちた。
危ない危ない、油断していた。反省反省。
直ぐに【隠密機能】を発動させ【3Dマッピング】で周辺を調べる。
広大に広がる荒野の中に、墓場がいくつか存在しているが、人は誰も居ないようだ。
勿論、元人っぽいモノは彼方此方をフラフラ歩いている。
顔付き『黒い変なモノ』:レイス。腐った人間:ゾンビ。墓場でお食事中:グール。どうやって動いてるか分からない骨:スケルトン。
だからだろうか、なんか空気が淀んでおり、
「…臭いな。【神聖魔法】〈広域清浄化〉」
臭かった墓場は綺麗になって、あっちこっちに魔石と謎の液体の入った瓶が落ちている。
「ドロップ品だ!ドロップ品が出るのなら、やっぱりここもダンジョンなのか。だが、ここでもコインは落とさないな」
コインは、元祖『黒いぐるぐる穴』ダンジョン特有のモノらしい。
ランクが低いモンスターや素材使用代わりにドロップしていたようで、下層階に進むに連れて『黒いぐるぐる穴』ダンジョンでもコインは落とされなくなった。
「こんなもんが欲しいのか?」
と思いながら、ミニアシスタント達に手伝ってもらい、散らばっている魔石やドロップ品を拾い集めている。
冒険者ギルド長のレフルドには、
「要らないと思っても必ず拾ってこい。そこら辺に捨てるな!」
と注意されている。
そのまま拾わないでいると、おこぼれを頂こうとする輩が、俺の後を付いてくるからだ。
それは嫌なので、仕方ないから頑張って拾い集める。
まずは、ここが何処なのか分からないので、拾い集めたら出口を目指す。
新しい『黒いぐるぐる穴』の入り口に『移動の石』を置いて登録した。
鶏肉ダンジョンの二つの『黒いぐるぐる穴』にも配置済みだ。
ダンジョンの外では使えなかったので『移動の石』の事をすっかり忘れており、タカシに
「前に言ってた地点登録出来る石は使えなかったの?」
と言われ思い出し、アイテムBOXに入ってた『移動の石』を使ってみたらちゃんと使えた。
ナイスフォローだタカシ!
「ん〜まずはこっちから行ってみるか」
決定したが、広域に綺麗にした事で、ミニアシスタント達がドロップ品の回収から戻ってこない。
近くにある壊れかけの小屋に宝箱を確認していたので、暇なので開けてみた。
「人間的には欲しいのかな〜」
煤けた様な色と裾がボロボロになっている謎のボロマントと、骨達の頭がデザインで、目に何かの宝石が嵌め込まれている、なんか使いたく無いない短剣が出てきた。
お宝より気になったのは、宝箱の蓋を開けると、箱の目の前の足元がパカっと開き、下には鋭く尖ったトゲトゲが敷き詰められていた。
これが所謂『ダンジョントラップ』だと気付き、繁々とトラップを確認する。
元祖『黒いぐるぐる穴』でもトラップは存在する。が、この猫さんは気付かずにと言うか、引っ掛からず行動していたので、新たに発見した『ダンジョントラップ』に喜んでいるようだ。
トラップに引っかからない理由は簡単だ、二本足だと進みが遅いと、ずっと【飛行魔法】を使っていたからだ。
踏んだら発動系のトラップには永遠に引っ掛からないのである。
充分に『ダンジョントラップ』観察を満喫したが、まだ皆んなが帰って来ない。
仕方ないので、帰って来るまでお昼寝でもして待ってよう。
丁度良い具合な、綺麗になったお墓がある。ここにしよう。
清浄化したから、空気もお墓もピッカピカだ。
二時間ほどしてミニアシスタント達が帰ってきた。
どうやら回収が間に合わなく、ドロップ品の一部はダンジョンに吸収されてしまったようだ。
それでもマジック袋には、かなりの量が入っていた。
では、階層の階段を目指して出発だ。
ダンジョン内では『音速飛行』は危ないから使わない。
代わりに『高速飛行』で移動する。
以前、ダンジョン内で『音速飛行』で移動しようと使ったら、見事に壁に激突してめり込だ状態で動けなくなった。
なかなか壁から抜け出せなくなく大変だった。反省反省。
「当たりだ!上向の階段だな」
階段の入り口にある移動ポイントの石碑に登録した。
『現在地登録が完了しました』
といつもの声が頭の中で聞こえた。
もう一度、手をかざしてみると、『3階層入り口』『未名登録ポイント』と表示された。
「て事はここは3階層だな」
階段を登った先には、レイス、ゾンビ、スケルトンが彷徨いているが、ダンジョンは荒野にある墓場から、石壁の通路になっていた。
初めは討伐しながら進んでいたが、やっつける必要は無いと気付き、襲ってこなければ無視して、そのまま上層階へと繋がる階段を目指して進んで行く。
どんどん進み、2階層、1階層と逆走していく。
すれ違うのはモンスターだけで、生きた人間は誰もいない。
人気が無いのか、まだ知られ無いダンジョンなのか、
「知ってても臭いから、誰も使わないんじゃないかな。肉は出ないし」
ダンジョン入り口に着いた。
警戒して【隠密機能】を使い外に出る。
ちゃんと猫でも学習はする。ただ忘れっぽいだけだ。
ダンジョンから外に出たはずが、何故か大きな建物の中だった。
【次の更新日】
6月25日 木曜日です。
更新時間は21時〜23時です。(できるだけ21時で)
同時更新『只今、異世界潜伏中です。』(おっさん多め)も宜しければお楽しみくださいませ。こちらの作品は猫さんより1ヶ月先輩の初作品です。
引き続き、お付き合いくださいませ。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
【更新スケジュール】
火曜日・木曜日・土曜日 21時〜23時
都合で変更する場合は【次の更新日】でお知らせします。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
無断転載、無断使用は固くお断りいたします。




