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ただの猫に転生しました。  作者: おのん
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猫でした。

 目を開けて思ったことは「あ〜人間だったな〜」と思った瞬間、意識がハッキリと戻った。

 前世が『人間』だったことは思い出したが、名前や住んでた所などは全く記憶に残ってなかった。

 そして気がつくと、兄弟達と一緒に(うずくま)っており、現世はどうやら猫の様だ。

 確認は出来ないが多分一緒に寝てたから多分そうなのだろう。だって自分の手を見たら可愛らしい肉球だし。

 幸運な事に飼い猫の様でぬくぬくタオルに包まれている。

 周りを見渡したが近くには飼い主らしき人物は見えない。

 全体的にボヤけて見えてる部屋にそれは存在した。すごく気になる光る玉だ。ふよふよ浮いてるのと、床に転がっている。

 気になるので兄弟達の団子から抜け出し、覚束無(おぼつかな)い足取りで光る玉まで向かおうとしたが、母親であるキジトラの猫に回収されてしまった。

 母猫に「アレは何?」と尋ねたら「ごはんじゃない」としか返答がなかった。

 たまたま『ふよふよ光玉』が近づいてきたので立ち上がりキャッチしてみた。

【1ポイント】と表示がでた。

(えっポイント?)

 母猫に興奮したがら「ポイントって?」と質問したが無視された。

 しばらくすると、飼い主であろうお婆ちゃんがやって来て、水と餌を器によそい親猫の近くに差し出す。

 親猫が食事中のチャンスに転がってる『光玉』に向かいダッシュ(自分感覚)で捕まえる。

【1ポイント】と表示された。

 飼い主さんも『光玉』は見えてないのか「あらあら、何処に行くの?」と言って俺を拾い上げ、兄弟の元に返された。


 数日間、仔猫のフリ(仔猫ですけど)をしての生活しながら、なかなか監視の目が緩まない母上だが唯一、食事中だけは緩むのでそのタイミングを狙い、光玉を捉えていると目の前に【スキルの選択してください。】との表示がでた。

「これ何?」と母上に尋ねると「じゃまなもの」と返事が返ってきた。

 とりあえず、前足で“てし”してみたら透明ないたが現れて

【自動選択にしますか?自動選択はこのボタンを。選択希望はスクロールで下の中から選んでください。】

 まさかのスキルボードだった。前世の自分が凄く興奮している。

 スクロールして選択項目を確認してみた。


暗視能力・動体視力・言語取得(猫語)・言語取得(人語)・言語取得(犬語)・言語取得(鳥語)・体力上昇・ジャンプ力上昇・索敵・気配遮断・解毒・直感・忍び足・気配探知・危機察知…


 前半から中間ぐらいまでは猫らしいスキルではあるが後半が


防御魔法・火魔術・水魔術・風魔術・土魔術・光魔術・闇魔術・空間魔術・解毒魔法・言語取得(魔道語)…

 おかしい。

 いつもテレビから流れている情報からしても、ここは地球であり日本だ。

 少なくても飼い主のお婆ちゃんは魔法なんか使ってない。

 おそらく猫達(母上達)は“てしてし”している内に自動選択したのであろうと予想した。

「なー!(ワッ!)」

 急に目の前に変な黒いモノが通り過ぎ、驚いて声を出してひっくり返ると、母上がその黒い変な物を強烈な猫パンチで叩き落とす。お見事です母上。

「アレは?」との質問には「へんなもの」とのお答えが

 近づいて観たが、前世の記憶にも無い、全く知らないものだった。

 驚かされたので仕返しに自分も“てし”したら、

【討伐10ポイント】

 『黒い変なモノ』は消えて無くなり、俺にポイントが入った。ちなみに現世の性別はオスです。

 母上はトドメを刺してなかったようで俺にポイントが入ったようだ。


 数日後、兄弟達も“よてよて”と歩き始めた事で母上は俺以外への監視に忙しくなり、隙が出来たので遠慮なく『光玉』集めを開始する。

 初めてのポイントで【空間魔術】を取得してみたら、【言語取得(魔道語)】【術式展開】が必要だと表示が。

 ショックだが、『もしかして【空間魔法】なら』と選択してみたが、こっちはこっちで【魔力貯蔵庫】【魔力発動】が必要だった。

 無駄にポイントを使ってしまったこと、ショックでふて寝をしていると兄弟達に“てしてし”された。

 猫だけど、『アイテムBOXゲット!』という前世の熱い記憶がそうさせた所業だ。

 ポイント取得するためにはやはり体力が必要だ。今の体は仔猫なので疲れて直ぐに寝てしまい、気がつくと次の日になっている事が殆どだ。

 仔猫はほとんど寝ている。

 なので解決策として次に取得したのは【体力上昇】だと考えた。


 取得した事で起きている時間は目一杯、光玉集めに精を出せた。だが、『光玉』は部屋には一日1、2個しか現れない。もっと効率良くと考えてると、またあの『黒い変なモノ』が飛び回ってる。

 動きが早くて目で追えない、そう思ってたらまたもや母上が猫パンチで叩き落とした。凄いぞ母上!

 すかさず俺がトドメを刺す。

 どうやら母上は邪魔だから払っているだけで、興味は無いご様子なので、落とした後は知らんぷりだ。俺が頂いても良いよね。

 しかし、母上はどうしてあのスピードが見えるんだ?そう思いながら【討伐10ポイント】でスキルボードを開く。

 もしかして、と思い猫特有スキルの前半を見てみると、あった【動体視力】。

 早速取得する。違ったらまた考えればいい。なんせ生まれたての仔猫様だ。猫生は短いが学校も仕事も無いご身分なのだ。

 予想は当たった。『黒い変なモノ』がハッキリと目で捉えられ、近づいた時に初猫パンチもどきの攻撃が当たった。落とせなかったが大丈夫。動きが一瞬遅くなる隙を見てもう一度猫パンチ(もどき)をお見舞いする。

 何度かしていると【討伐10ポイント】の文字が出て黒いのは消えて無くなる。


 数日後、かなり歩ける様になった兄弟達と一緒に、お庭に出る事が許された。

 外には『光玉』がいっぱいあり、ポイントが2ポイントのモノも存在した。

 家の中とは違い、無くなっても又どこからか風に運ばれてやってくる。ボーナスタイムとばかり頑張ってポイント取得ので駆け回っていると。

「1匹だけ、やたらと元気な子がいるわね」

 と飼い主のお婆ちゃんとご近所さんらしきおばちゃんに言われてた。

 お陰で念願の【言語取得(魔道語)】【術式展開】と【魔力貯蔵庫】【魔力発動】までも取得できたから悔いは無い。


 ポイント取得したその日は、体力の限界だたのか疲れて寝しまい、楽しみにしていた魔術と魔法の使用は翌日に変更となった。


 本日は雨なので外には出れないから魔術と魔法を試すにはちょうど良い。

 【魔術】は毎度、【術式展開】で術式を描き出すか、既に術式を描いた物を準備する必要があった。

 対して、【魔法】は【魔力発動】で直ぐに使用できるが【魔力貯蔵庫】の魔力次第となり空になれば発動はしない。

 逆に【魔術】は術式が有れば【魔法】より少ない魔力で誰にでも使用もでき、事前時に発動設定しておく事ができるのでその場にいる必要がないなど、どちらも一長一短だった。


 晴れた日は外にに出ることを飼い主のお婆ちゃんに要求しているが、アピールが足りないのか毎日とはいかない。

 そんなある日、お婆ちゃんの娘さんらしき人がきて俺たち兄弟をキャリーバックに入れて外に連れ出された。

 行き先は動物病院だった。「に〜!」


 どうやら俺たちは里子に出されるらしい。

 飼い主のお婆ちゃんと獣医さんが話をしているのを、ワクチン接種する為にやって来た動物病院で聞いてしまった。

 その時『俺は猫だった』と改めて気づき、ショックを受けてた。もうすぐ、団子になって寝ていた兄弟達や母上ともお別れになる。猫に選択権はない。

 それと同時に目に入った『去勢手術』の文字にヒクンっとしてしまった。文字が読めるのも良し悪しだ。

 直ぐではないはずだが、後々の事を考えて頑張ってポイント集めをと気合いを入れている。


 動物病院には今までに見た事ない『黒い変なモノ』がいた。それも結構な数だ。

 何か向こうもこちらを見ていおり、そいつらがウチの兄弟にへばりついてきた。

 嫌がってるのにウチの兄弟から離れない。なんか染み込むように見えたので【浄化魔法】で綺麗にした。

 【浄化魔法】は汚れが取れてノミ避け対策も出来る優れ魔法だ。

【討伐50ポイント】

 まさかの50ポイントだった。

 この黒い変なモノ意外とポイントが多いぞ!飼い主のお婆ちゃんは未だに獣医さんとお話してる間にポイント稼ぎをしよう!

 魔術や魔法の良い所は、直接触れなくても討伐が出来る事だ。

 魔力は毎日自然とチョロチョロ貯まっていったが、【魔力感知】を取得すると、魔力が泉の様に湧き出てる所を発見!そこに居るだけで、かなりのスピードで【魔力貯蔵庫】に貯まっていく。

 【浄化魔法】に必要な魔力は5、そして【魔力貯蔵庫】には5万ある。どうやら上限が5万らしい。

 猫だがらそんな場所で一日中寝ていても誰も文句は言われない。途中で母上に回収されるだけだ。

 なのでどんどん『黒い変なモノ』やっつけてポイントゲットした。


「おや?なんだか清々しい感じがしましたね。新しく買った空気清浄機が効いたんでしょうか」

「あら、確かに。院内に入って来た時より爽やかな感じですね。先生、どこのメーカーですの?ウチもそれにしようかしら」 

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