エピローグ
#サイコホラー #知能犯 #残酷な描写あり #異常愛 #サスペンス #サイコパス
翌朝、犬鳴山の麓で、高木警部は道端に座り込んでいる一人の少女を見つけた。服は汚れ、怯えた表情を浮かべている。しおりは、父親の服の生地で縫い合わされた一体の人形を抱きしめ、さめざめと泣いていた。
「怖がらなくていいよ、しおりちゃん。もう安全だ」高木は自分のジャケットでしおりの肩を包み込みながら言った。
しおりは高木のジャケットに顔を埋めた。その偽りの涙の裏で、彼女の唇が極めて整った小さな微笑を形作っていることに、誰も気づかなかった。彼女はスカートのポケットの中で、形見として大切にしまっておいた小さな物体に触れた。
それは、佐藤刑事の服のボタンだった。
犬神家は、まだ終わってはいない。彼らはただ、新しい皮に脱皮しただけなのだ。
---完---
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
しおりは、一見すると不運な境遇に置かれた普通の女子高生に見えるかもしれません。しかし私にとって、彼女こそが犬神家の狂気の集大成なのです。
彼女の瞳に宿る「虚無」は、トラウマによるものではありません。彼女自身がすでに人間性の限界を超越してしまったがゆえのものです。しおりは両親を憎んでいたわけではありません。ただ、彼らがもう「無用」になったと感じただけなのです。
皆さんは、しおりの未来についてどう思われましたか?




