消えていく人々の名前
目が覚めたのに、何もする気が起きない。な~んにもする気がしない。
かれこれ、4時間くらいこうしている。いつもよりも早く寝て、いつもよりも早く起きたくらいなのに。かえって、それがよくなかったのかも知れない。
情熱はない。義務感に従って、この文章も書いている。
そういえば、1つおもしろいコトがあった。親戚のおじさんの名前を思い出そうとしたのだが、その名前が出てこないのだ。完全に忘れてしまった。顔はハッキリと覚えている。けれども、名前が出てこない。長いこと会っていないし、仕方がないか。どうせ、小説を書くのには必要のない情報だし。どうしても必要となれば、適当な名前をでっちあげて小説に登場させよう。どうせ、そのまま本名を出すわけにもいかないのだし、その方がいいだろう。
考えてみると、いろんなものを忘れていく。イメージは残っていたり、経験したこと自体は覚えているのだけれども、名前が出てこない。別にそれで支障はない。史上最高の小説家になる為の障害となったりはしない。
今に、父親の名前も母親の名前も、妹も弟の名前も忘れてしまうかも。ま、それはそれで一興か。




