浮かんでは消えていく
頭の中に空想の断片・小説のカケラが、浮かんでは消え、浮かんでは消えていく。
いくつもの別のイメージ。その多くは、僕が歩むはずだった未来の姿。たとえば、結婚して、子供がいて、どこか幸せで同時にどこか後悔している僕の姿。あるいは、広大な農地を前にして、夫婦2人で満足げにその土地を眺めているシーン。もしくは、たった1人、孤独に死を迎える寸前。どれも、数ある僕の未来の姿。あり得たかも知れない可能性の世界。
これらをすくい取って、どうにか1つの作品に仕上げたいのだけど。いや、1つでなくてもいい。全然別の何の関連性もない、いくつかの短編にしたって構わない。
素材は、そこにある。料理でいえば、肉や野菜や魚。ただ、調理法が決まっていない。巨大な1つの鍋に全ての食材を放り込むか?それとも、それぞれの味を生かしつつ、別の料理に仕上げるか?何の料理を作るかさえ、まだ決まってはいないのだ。
とにかく、空想能力だけは肥大化している。こういう時期はチャンスだ。数多くの食材をゲットするチャンス!とりあえず、この機に乗じて、集められるだけのアイデアを集めておこう。使い方は、後から検討すればいい。




