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描写について

 せっかくなので、描写についても書いておこう。


 僕は、あまり克明に描写する方ではない。

 たとえば、髪の毛や瞳の色が何色とか、服装がどのようなものであるとか、街がどのような姿をしているとか、森にはどんな種類の木が生えているとか、そういった描写をあまりしない。するとしても、最低限の情報に留めている。

 男女の区別くらいは書くけれども、下手をすると主人公の年齢すらハッキリと明言しなかったりする。


 なぜか?

 そこに重きを置いていないからだ。別にそこは重要な情報ではないのだ。読んで欲しいのは、別の部分。だから、どうでもいい。髪の毛は何色でもいいし、年齢も何歳でも構わない。何を着ていてもいいし、背は高くても低くても、体重は重くても軽くても問題ない。そこら辺は、読者の想像におまかせする。

 もちろん、ある程度は表現する。読んでいて、読者の想像にいくらかの制限は生じる程度に。たとえば、“このキャラクターは80歳のおばあちゃんではないだろう”“おそらく、10代か20代の女性だろうな”そのくらいは臭わせたりはする。けれども、あまり克明には描写しないコトが多い。


 ただし、そこに意味があれば別。

 たとえば、戦略上、水攻めをする必要が生じたとする。その時には雨を降らせる。それも、豪雨を。土砂降りの大雨だ。長雨の方がいいだろう。この時に、カンカン照りだとおかしくなってしまう。あらかじめ天気の描写をしておかず、最後の段階でいきなり大雨が降っていましたと表現するのも変な話だ。

 あるいは、あるキャラクターが闇の魔法の使い手であったとする。この時に、髪の毛や瞳の色は闇のように漆黒で、着ている服も闇に溶け込むように真っ黒。このような表現をするコトはある。ここには、意味があるからだ。


 ただ、こういうやり方が正しいかどうかは、よくわからない。

 もしかしたら、読者はそういう部分を読みたがっているのかも知れない。僕にとっては、明らかに無駄な描写なのだけど、それこそが読者の最も望んでいるものである可能性もある。

 考えようによっては、小説というのは実に無駄なモノなのだ。無駄の集合体。ならば、徹底的に無駄な描写を極めるというのも、1つの手なのではないだろうか?

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