始めるのは簡単だけど、終わらせるのは難しい
小説を書き始めると、いつも思うコトがある。
それは、“始めるのは簡単だけど、終わらせるのは難しい”というもの。
何事においてもそうかも知れないけれど、一番最初に始めるのには勇気が要る。エネルギーも必要。
継続するのは大変。ある意味で、ここが一番困難。
最後に、何らかの形で終わらせる。これも難しい。曲がりなりにも形にして、どうにかつじつまを合わせて終わりまで持っていく。これには、技術も経験も必要で。何よりも情熱が必要で。最初に何かを始める何倍も何十倍もエネルギーを要する。
とはいえ、そこは始めた者の責任。最後まで書き切るべきだろう。どのような形であれ、たとえ中途半端な終わり方であったとしても、エンドマークを打つまでは持っていきたい。一区切りするまでは書き切りたい。これができないと、癖になる。1作放り投げてしまうと、次の作品も、そのまた次の作品も、未完成のまま放置されてしまいがち。読んでくれている読者を失望させることにもなってしまう。なので、できれば、最後まで完成させたい。
これは、“理想の作家”の条件ではない。“普通の作家”の条件に過ぎない。
もちろん、わざと未完成のまま終わらせるというテクニックもあるにはあるのだけれども。それを言い訳に使わないように、気をつけたいものだ。




