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豊富な経験があれば…
目が覚めた。小説を書こう。
「この単調な日々で、これくらいの小説が書けるのだから、もっとド派手な経験をしてれば、もっといい小説が書けるのではないだろうか?」というようなコトは、よく考える。
その疑問に対する答は、決まってこうだ。
「そんなものは、想像力で補えばいい」
全てを経験で学ぶわけにはいかない。そんなコトをしていたら、時間もお金もいくらあっても足りはしない。だから、そこは想像力で補う。それが、小説家のあるべき姿。特に、理想の小説家ならば、そうするだろう。
けれども…と思う。
けれども、豊富な経験があれば、もっと先まで空想を広げることができるのではないだろうか?スケールの壮大さもそうだし、もっと繊細な、リアリティもある空想ができるのではないだろうか?そのようにも考える。
さて、どちらが正解なのだろう?
悩ましい。実に、悩ましい…




