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なぜ、僕は小説家になれないのだろうか?
夜の街を散歩しながら、僕はよく考える。
「なぜ、僕は小説家になれないのだろうか?」と。
答は決まっている。
足りないのだ。書いている小説の質も、量も、足りないのだ。
もっと!もっとだ!もっと高みを目指さなければ!ありとあらゆるジャンルで最高の小説を書き、重さも軽さも自由自在。1日に書ける量も、1年にかける量も、もっともっと増やさなければ!長い作品も短い作品も、もっと数をこなさなければ!
現存する(あるいは、過去に存在した)あらゆる小説家を越え、史上最高の作品を量産し続ける。そこまでのレベルに達しなければ!!
文句を言うのは、それからでいい。まだ、そこまでの域には達していない。
ただ、時々、「そうではないのではないか?」と疑問に思うコトもある。
足りないのは、もっと別のモノ。たとえば、宣伝とか、読者受けするようなモノを書くとか、そういったコトなのでは?そのような考えが頭をよぎる。
だけども、僕はそんな考えを一瞬にして払拭する。先へ進まねば!能力を上げ続けなければ!常に、そちらの思いの方が心を占める。




