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忙しい日々です

前回のあらすじ~

マオサが現れて、何とかした。

これはその後日談です。

「キータ、お忘れのようなのでお伝えしますが、マオサ様に破壊された部屋を直させると言っていましたがいかがいたしますか?」

無表情のまま、僕に聞いてくる。

「マオサ、出来るの?」

あんなに魔法を放っていたけど、大丈夫なのかな?

「儂を馬鹿にしておるのか?」

マオサがそう言うと

回復魔法”元戻逆トゥザーバック

手が光で照らされて、木の欠片や砕けた木の棒が壊れた場所に戻っていった。

数分後、壊れた所が直って元通りになった。マオサはこれでもかとドヤ顔をしている。

「これで分かったのか?儂はこんなことなど容易いのだ!」

マオサは疲れているような様子はないので、まだまだ魔力は残っているのかと思うとこれの位で終わって良かったのかもしれないと思った。

さて、僕とマホはマオサとの一件の数日後、コーメラスの王に会いに行った。

コーメラスの王は僕を見下すような視線を向けてくる。

「単刀直入に聞くけど、なんで僕を殺そうとした?」

理由はマオサから聞いているけど、どう答えてくるかな?

「何の話か?分かりませんね?それより出て行ってくれません?」

「マオサが僕を殺そうとした。君に依頼されたと言っていたけど?」

コーメラスの王は一瞬動きを止めた。

「私が?ふざけた事を言わないでください。全てを得た者がなぜ、貴方を殺すでしょうか?」

マホは吹き出してしまった。あまりに滑稽だったのだろう。

「謝罪の一つもないんだね……」

僕はコーメラスの王を睨む。

「私は何もしていません!いい加減にしてください。忙しいんです!」

最期の情けも無駄だったかな。

「マホ、どう?」

「全て嘘です。」

感知魔法”誠白のトゥールスアイ”マホの目を見て、コーメラスの王は顔を青ざめている。

「人は欲を持っているけど、人を傷つけてはいけないんだよ。どんな人間でもね?」

「ここは私に任せてもらえないでしょうか?」

僕は頷きながら、マホを注意する。

「死なせないでね?」

マホは不気味な笑顔を浮かべながら頷く。

その日、僕はコーメラスの王のもとにマホを置いて宮殿に戻った。

翌日、再びコーメラスの王へ行ったみると、コーメラスの王は椅子に固定されて涙が床を覆って光が反射している。王座に座って楽しそうにその様子を見ているマホが僕に気付いて立ち上がった。

「おはようございます。」

マホは僕にお辞儀した後、コーメラスの王を起こした。

コーメラスの王は起きた瞬間、僕を見て怯えだした。

「すみません。すみません。すみません。も、もうこんなことしません。すみません。」

僕はドン引きした。

「マホ、何をしたの?」

マホに恐る恐る聞くとマホは唇に指を乗せて不気味に笑う。

「人に罵られ、何度も殴られ、斬られる。抵抗も出来ずに永遠とそういう夢を見せました。」

満面の笑みを浮かべる。

「そ、そうなんだね……」

「このクズ豚はいかがいたしましょう?」

コーメラスの王を踏みつける。相当強いのか、コーメラスの王は何か吐いてる。

「僕たちが判断できないから、地獄の国へ行こう。」

マホは頬を膨らませる。

空間魔法”自由なるフリーヒューマン

マホを何とか説得して地獄の国に着いた。

そして、デルの所に行き、コーメラスの王の事を話すと、デルは暫く考えた。

「これは地獄の国で裁くより闇の国の方がいいと思うぞ。」

デルがそう言った後、指をパチンと鳴らして床に置いていたコーメラスの王が闇に沈んでいった。

抵抗する姿は欲の塊で人間ではなかった。

それがなんとも寂しく、闇に消えた後も目を閉じれば……

今日は良い夢は見れなそうだ。

「これでやっ~~~~と終わりましたね。」

マホがそう無邪気に笑っている。僕は恐怖を覚えた。

デルにお礼を言って、宮殿に戻った。

宮殿の中に入ろうとしたらマホが急に振り返った。

「どうかしたの?」

マホは森の方を睨みつける。

「いえ、なんでもありません。」

マホは何もなかったように宮殿へ入った。

「あいつが……早く報告しないと。」

空に飛んで行った影はのちに魔王№6を名乗ることになることになるが、まだ誰も知らない。

数日が経ったある日の夜、マオサが男女六人を連れて酒に酔っているのか、上機嫌に顔を赤らめて帰ってきた。

「酒を飲みすぎだよ。水を飲んで。」

グラスに水を入れてマオサに渡そうとするけど、マオサは僕の肩をがっしり掴んだ。

「こいつが儂の友人のキータだ。」

どうやら逃げられないようだ。

「この方がマオサ様を倒したのですか?」

眼鏡の男性が僕の事をジロジロ見てくる。

「えっと、この人は?」

マオサは待ってましたと言わんばかりに説明し始めた。

夜だから、僕以外は起きていない。

「こやつは魔王№3貪欲の知食者アイディだ。」

アイディが舞踏会のお辞儀を僕にした。

「アイディと申します。お見知りおきを。」

「こやつがか、どこにでもいそうだがな。」

アイディが挨拶をした後、小柄な女の子がアイディの横からひょっこりと出てきた。

「こやつは魔王№2儂の妹で最強破りブロだ。」

ブロは顔を逸らした。

「どうしたのですか?」

白髪のロングヘアーでマントを纏う背の高い女性が食べ物を皿に載せて見に来た。

「こやつは魔王で唯一の冒険者№4塩対のエルフ、サルトだ。」

遠くにダル絡みをされる人、する人がいた。僕の視線に気づいたのか。マオサが説明しはじめる。

「腕で首を絞めているのが魔王№5酒豪の破壊者ビーア。首を絞められているのが魔王№6従順の完者サドミスだ。」

ビーアがこちらの視線に気づいて、サドミスは解放されて、ビーアは近づいてきた。

ビーアは僕のお腹を殴って来た。

「ちょっと飲みすぎだよ。皆も飲み過ぎないでね。介抱はしないからね。」

そういいながらビーアが暴れているを抑えている。その様子を見ていた全員が黙り込んだ。

「どうしたの?」

マオサは誇らしげにドヤ顔をしている。

「マオサのオーラに動じていない!?それよりもビーア……」

アイディはなにやらブツブツと言っている。

「ふぅわ~、こんな夜中に騒ぐなと言っただろう、お主、は……」

寝ぼけて出てきた魔王はマオサたちを見たら、引き返して自分の部屋に戻ろうとしたので僕が引き留めた。

「今日の会議に行かないでノコノコと来れましたね。」

サルトが肉を頬張りながら魔王に言う。

「げっ何でお主らがここに……」

「皆が勝手に入って来たんだよ~。」

僕たちが話しているとアイディが魔王に近づく。

「お久しぶりですね。堕落の暴れ者ファレ。」






次回予告~

魔王の名前が明らかになり、マオサたちとはまだ一悶着ありそうな気がする。

その後もありそう。

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