第3話 チュートリアル① ~ソラとの出会い~
なんだこれ?
俺とリメアスがいた空間が白なら、この空間は水色か?
チュートリアルって言ってたから、なんか教えてくれるのか?
「……へぇ、これは凄いね。この空間は僕の空間と同等、もしくはそれ以上の力で動いているね」
「創造神とタメ張るとか、俺の能力どうなってんだよ」
これ、最初に持つチート能力にしてはヤバくないか。
大抵はそこまで強くないし、自分で使い方を模索すると思うんだが。
「これは、君が元々持っていたものだからね。最初から強さが分かっていて神が授けるチート能力より、君自身が持っていた能力がそれを上回っただけの話さ」
「なるほどな」
神様が最初からくれるチート能力には限度があるが、俺が元々持っていた能力は知らん、ってことね。
《――チュートリアルの準備が整いました。これよりチュートリアルを始めます。》
「どうやら始まるみたいだね、ちょっと僕もワクワクしてきたよ」
「子供か!」
リメアスは我慢出来ない子供の様に体を震わせて、終始笑顔のまま今か今かと待っている。……子供じゃん!
《チュートリアル1 適当システムを理解しよう!》
「……チュートリアルが始まったな」
「初めまして、マスター」
「なっ!」
俺が、チュートリアルで何が起こるのかを考えていると、半透明の青い少女が現れた。……正直背景に溶け込んで見ずらいんだが。
「! すいませんマスター、今空間の背景を少し変えますので」
「あっ、はい」
なぜだ、何で心が読めるんですか。リメアスは神様だからわかるけど、この謎の少女? も俺の心が読めるとか……。
「それはね、トウヤくん。僕は言わずもがなだけど、彼女は君の能力だから君と一心同体なんだ。彼女が君の心が読めるのは至極当然なわけだね」
「……そっすか」
彼女は俺の能力、そしてマスターと言われた。
つまり彼女は適当システム自身だと分かった瞬間だった。
突然、景色が変わり。ただ水色だった空間は空のように綺麗な青と白の空間へと変わった。
「お待たせしました、マスター。私はマスターの能力、適当システムの人格です」
「やっぱりね、……君、名前は?」
「私に名前はありません、マスターがつけて下さい」
「あー、そうだな。……空、ソラってのはどうだ?」
この、空間の様に綺麗な名前をつけてみたんだが?
生前の記憶では、もう思い出せないが。俺は空が好きだったはずなんだ。
「ソラ、それが私の名前。……ありがとうございますマスター♪」
可愛い、それに笑顔も綺麗だ。
「そ、そんな、可愛いなんて。マスターったら……」
ソラは頬を赤らめて照れた様に俺をマスターと呼ぶ。……うん可愛い。
「ぶーぶー、そこ! イチャイチャするんじゃない!」
「はっ! す、すいません、私としたことが……」
「すまんすまん、別にあんたを忘れてた訳じゃないんだ」
「もう、これじゃあ全然チュートリアルが始まらないじゃないか!」
そこかよ!
やっぱり子供だ……。
「こほん。……それではチュートリアル件私、ソラこと適当システムについて説明していきます」
「おう、よろしく頼む」
「はい。マスター、まずはステータスを開いてみて下さい」
「わかった」
ステータスオープン。
『ステータス』
名前:トウヤ
種族:人間
年齢:17歳
性別:男
LV:1
職業:旅人
状態:健康
能力値
HP:30
MP:15
攻撃力:6
防御力:5
体力:3
俊敏:6
魔力:5
精神力:9
知力:7
器用:4
魅力:5
運:20
能力:適当システム
控え職業:村人
SP:0
称号:転生者
加護:創造神の加護
「開いたぞ」
「では、説明していきますね。適当システムは簡単に言えばマスターの世界のゲーム、それもRPGの設定に近い能力です」
「それがわからないな、ゲームは遊ぶもんだろ? 俺の能力はスキルとか能力みたいなものだと思うんだが」
「実際は似ているだけで全く違うものですからね。適当システムは独自の人格、つまり私を元にしてマスター自身が成長すると適当システムでできることが増えていく仕組みです」
「ああ、確か自己進化するんだっけか」
「違います、マスターが何もしなければ適当システムは成長しません。もちろん進化の可能性もありません」
「そうなのか、……リメアス、あんた間違えたな」
「ええっと、神様にもわからないことはあるんだよよ?」
「そういうことにしてやるよ」
「ええ……」
「……説明を続けても?」
「おお、すまん。続けてくれ」
はぁ、これは覚えといた方が良さそうだな。
正に一心同体、俺が成長しないとソラも成長できないとか。
ちゃんと説明を聞いとくべきだ。




