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二十八歳の私  作者: マック アダソン
第2章 私は何を学んだのか 
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① 信頼は少しずつ育つもの

この十一年間を振り返ると、私は人を信頼することについて考えるようになった。

 私は最初から人を信じることが得意だったわけではない。

 相手が何を考えているのか分からず、不安になることもあった。

 自分の言葉がきちんと伝わっているのか分からず、何度も考えてしまうこともあった。

 人との距離感が分からず、近づきすぎてしまったり、反対にうまく踏み出せなかったりすることもあった。

 だから信頼というものは、私にとって簡単なものではなかった。

 しかし振り返れば、信頼は一度に生まれるものではなかったのだと思う。

 一回の言葉。

 一つの返事。

 一緒に過ごした時間。

 何気ないやり取り。

 そうした小さな積み重ねの中で、少しずつ育っていくものだった。

 家庭教師との一年間も、彼との三年間も、彼女との八年間も、最初から特別な意味を持っていたわけではない。

 関わりが続く中で、少しずつ自分の中に残るものが増えていった。

 そして気づけば、その人たちは私にとって大切な存在になっていた。

 信頼とは、相手を完全に理解することではないのかもしれない。

 不安がまったくなくなることでもない。

 それでも関わり続ける中で、この人の言葉を受け取ってみようと思えること。

 自分の言葉を少しだけ渡してみようと思えること。

 そうした積み重ねが、信頼と呼ばれるものなのではないかと思う。

 二十八歳になろうとしている今、私はようやくそのことを少しだけ理解できるようになった。

 人を信頼することは、簡単ではない。

 しかし信頼は、時間をかけて少しずつ育っていく。

 それが、この十一年間で私が学んだことの一つである。

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