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グッド・ジョブ エピソード0  作者: 渡夢太郎
五章 ナチュラル・グリル
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ハッキング

「警視、大丈夫です。12月のアルバイトでかなり儲けました」

亮は図書館の事件後に大学から感謝の意味で奨学金と

学費免除の申し出があったがそれを断っていた。


<アメリカは日本と違って成績優秀者だけが奨学金をもらうわけではなく、

家庭の収入に応じて必要な学費の援助を国や州や大学が補助するために

一般家庭の子供でも高額な学費がかかる私立の医学部に入る事ができる>


「ありがとう、亮」

フレイザーは亮の肩をしっかり握って部屋を出て行った。

「私も、もう一度犯人の痕跡を調べてみる」

カールも亮の肩を叩いて部屋を出て行った。

「亮、明日ニューヨークに行くの?私も行きたい」

パティが亮の腕を掴むと亮は冷たく言った。


「ダメです、会社に行ってください」

亮はパティを連れて行って危険な事に会わせるのが嫌だった。

「ええ、つまんない」

「その代わり僕ともう少し付き合ってください」

亮はロビンを呼び出してプロビデンスの近くの

デザートショップにケーキを食べに行った。


「昨日はお疲れ様でした」

亮はロビンに礼を言った。

「いやいや、亮こそ大変だったな。脳の容量以上の事を覚えると

古い情報がデリートされて自分の

 名前すら忘れてしまうらしいぞ」

ロビンの話をまじめに受け取ったパティの顔つきが変わった。


すると亮は目をクルクルと回し急に笑い出してパティを指差して聞いた。

「あはは、君、誰?」

「亮、どうしたの?大丈夫」

パティは亮の頭が変になったんじゃないかと思って

顔色を変え亮の顔を両手で押さえて言った。

「ロビンどうしよう、亮が変になっちゃた」

パティは亮の顔を何回か叩いた


「痛て!痛いなあパティ。嘘だよ、嘘!」

亮は涙を浮かべているパティの顔を見て

慌てて芝居を止めた。

「わーん、亮が本当に馬鹿になったかと思った」

「ごめんごめん」

ロビンは二人のやり取りを見て大声で笑った。


「ロビン、今日もハッキングをしてもらいたいんでけど」

亮はロビンの耳元で囁いた。

「今度はなんだ?」

「空港の監視カメラの記録を盗み出して欲しいんです」

「分かった、戻ったらすぐに始めよう、

大学よりセキュリティが厳しいぞ」

「じゃあ、無理?」

「なわけ無いだろう。任せておけ」

亮はロビンの顔を覗き込むとロビンは自信を持って返事をした。


ロビンは部屋に入るとすぐにボストン

空港の監視カメラの管理コンピューターに

アクセスを始めた。

「参った!連邦航空保安局(FAMS)と

アメリカ国土保安局(DHS)と繋がっている

 、記録映像データにアクセスしたとたん

テロリストとみなされてDHSが逮捕に来るぞ」

ロビンは両手を挙げて机を叩いき再び、キーボードを叩き続けた。


ロビンはさまざまな方法でハッキングを試みたが

その都度セキュリティに引っかかって

ロビンはログアウトしていた。

「ロビン、大変そうね」

パティが心配そうに言うと亮はパソコンを

いじりながら淡々と答えた。


「ええDHSはテロリストを捕まえる組織なので、

一番テロリストに狙われると思います。

 それのセキュリティなので相当厳しいと思います」

「じゃあ、無理なのかしら?」

「いや、そうでもなさそうです」

亮が呟くとロビン所へ行った。

「ロビン、いい方法があります」

「なんだ?」


「タフツ大学の学生ロバート・スミスの父親サイモン・スミスが

DHSに勤めています。父親との

メール交換があると思うので父親のパソコンに入り込めませんか?」

「うん、分かった息子のメールアドレスを教えてくれ」

ロビンは亮に聞いたロバート・スミスの

メールアドレスでハッキングを始め

サイモン・スミスのパソコンに入り込みパソコン内に

残されたDHSのIDとパスワードを

入手した。そしてDHSのメインコンピューターに

入り込み架空の職員を作りそこに新たに

IDとパスワードを発行した。


「これで、堂々と監視カメラを見ることが出来るぞ。

もっともレベル1だから簡単だったがレベル6は

 どんな機密が入っているか見て見たくなった」

「ロビン、それだけは止めてください。

バイオ燃料のプログラムの仕事があるので」

「ああ、そうだったな、俺が逮捕されたら元も子もない」

ロビンはデビッドの会社に迷惑を掛けたくなかったので

レベル6はお預けにする事にした。


「亮、監視カメラの映像が1週間分ハードディスクに残っているぞ」

「本当ですか?1週間だけで良いんです」

「ええと、カメラの数が70ヶ所どの映像を出す?」

「とりあえず、全部観ます」

「了解、全部のデータをダウンロードするから好きなだけ見てくれ」

ロビンはダウンロードの作業を終え亮に捜査の仕方を

教えると椅子に座ってコーヒーを飲んだ。


「所でパティ、彼氏はいるのか?」

「いないわ」

パティはなれなれしく話すロビンを引き離すように答えた。

「じゃあ、亮の事はどう思っている?」

ロビンは亮に聞こえないように小声で聞いた。


「嫌いじゃないけど、何を考えているかわからないから・・・」

「うんうん、あの記憶力なら女のパンティのデザインと

それをいつはいたか覚えていそうだな」

「きゃー、気持ち悪い!」

パティはロビンの行った事を想像すると本当に気持ちが悪かった。

「あはは」

パソコンオタクであまり友達のいなかった

ロビンは亮とパティのコンビと

一緒にいるのが楽しかった。


「そう言えばロビンのお父さんって何をしている人なの?」

「弁護士だ」

「ええ、それなのにどうして貧乏なの?」

パティが驚いて聞くとロビンは不機嫌な顔で答えた。

「俺が弁護士になって父親の事務所を継がない事で喧嘩して

 学費は全部自分で払うことになってしまった。親の所得が多いので

 奨学金も貰えないし」


「ねえ、事務所ってあの有名なハイド弁護士事務所?」

パティはロイドのファミリーネームを思い出した。

「ああ、そうだ。人間は嘘つきだ、弁護士はその嘘をまるで本当の事のように

 嘘をつく、そんな父親の仕事が嫌いだった。でも何百人もの弁護士が父を神と崇めている」

パティはロイド親子の間に埋めることのできない深い溝が有るのが分かった。


「そうか、弁護士とプログラマー正反対の仕事ですね」

「うん、人間同士は嘘をつきあうが、コンピューターは嘘をつかない

 だからこっちの世界に来たんだ」

「確かにそうだけど、たまには人間と付き合えば。

嘘をつかない人間もいるわよ、そこに」

パティは必死に画面を見ている亮を指差した。


「確かに・・・」

ロビンは次第に亮が好きになって言った。

「じゃあ、生活大変だったでしょう?」

「うん、デビッドにBigGrillで飯をずいぶんただで食べさせてもらっていた」

「なるほど」

パティはロビンがデビッドに対して素直な理由がわかった。

「ロビンすみません」

亮が突然立ち上がって頭を下げた。


「何?!」

ロビンが驚くと亮はすまなそうに言った。

「高校生科学選手権で優勝すると奨学金が貰えたんです」

「うん、でももう気にするな。亮が優勝したのは事実なんだから」

「亮聞いていたの?」

突然話しをした亮にパティは聞いて驚いた。

「はい、映像をチェックしていても

耳は暇でしたから。それに終わったし」

「なんだって?もう終わったのか?」

ロビンは驚いて聞いた。


「はい、飛行場の到着ロビー4日間で2日

フレッドが女性に声を掛けていました」

「旅行者相手のナンパかしら」

パティは腕を組んで言った。

「はい、日本人女性だけを狙っていたようです。

おそらくガイドをするとか

何とか誘っているんでしょう」


亮は外国人に弱い日本人女性を考えるとため息が出た。

「でもどうして1日おきに?」

パティは顔をかしげると亮は嫌な顔をした。

「1日おきという事は仕事が成功している事です」

「あはは、なるほど」

ロビンが笑っていた。

「それで、殺されたアツコは?」

ロビンが聞くと亮は手を広げて答えた。


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