表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
吾輩は神によって殺され悪魔の手によって過去に蘇った  作者: 赤い獅子舞のチャァ(実際の人物及び団体とは一切関係在りません)
大戦英雄記

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

83/90

修輔

お待たせしました、スランプです、中々先が書けません、御免なさい。

         修輔

「お兄様、大丈夫?」

余りにも可哀そうな状態になって居たので声を掛けて見た。

「え?あぁ、うん、大丈夫、ちょっと驚いた。」

「お父様は神様になったんだよ。」

「そう言う事になる・・・よね。」

「それじゃ僕は一生追いつけないじゃ無いか。」

「そんな事は無いんじゃないかな、お父様の目指した理想を目指して政治家になるとか、追い付こうと思ったらお父様が生前にしたかったけど出来なかった事をやったら良いんじゃ無い?」

僕の励ましの言葉に、太郎が追加の言葉を繋げる、が、我ながら5歳の発言とは思えない。

「そうだよ、修輔、僕も兄上に追いつきたくて、劇団やプロダクションをMASUDAグループに統合してまでグループの総元締めとして会長職を熟しながら政治にも口を出してるんだ、流石に欲張り過ぎたきらいが有るので最近はMASUDAの会長職を辞そうかと思って居るけどね。」

すげぇな、あの勉強嫌いだった太郎が此処迄になってるとは、僕の影響力はこんな所にまで波及して居たのか。

後日少し調べて見ると、MASUDAグループの全貌はすさまじい事になって居た。

自動車メーカー、重機メーカー、家電メーカー、不動産、建築、建材、軍需産業、食品メーカー、アグリ産業、貿易、通信、テレビ局、ラジヲ局、銀行を筆頭とした金融業全般、アルコール飲料含む飲料メーカー、私鉄、宿泊施設運営、アミューズメント事業、etc・・・

僕が居ない5年程でどれ程成長したんだ、それ・・・っつーかアミューズメントって、知らんうちに遊園地でも作ったのか?

少なくとも私鉄や宿泊施設の運営、不動産関連に関しては手を付けて居なかった筈なんだけどな・・・

益田基金もお陰様で膨大に膨れ上がっていた、マジでノーベル賞のような機関でも設立しないと金が集まり過ぎて全世界的に都合が悪そうだ。

僅か5年で此処までとは・・・

国家予算も目じゃ無いような額だった、やり過ぎだろ。

益田銀行も、当然の如く日本四大財閥トップに君臨していた。

その上、信頼性もスイス銀行のそれのように世界に轟いて居た。

なんせ金庫自体が、アザゼルが趣味を突き詰めて作ったアレだからねぇ。

ダイヤルロックを開けようとするだけでも天文学的な組み合わせがあると言うやり過ぎ金庫だったりするのだ。

「何じゃ、会長職を辞して本格的に代議士になるかね?

それならば儂のとこに来るか?」

と、陛下が横やりを入れて来るも、太郎はサラッと躱し、

「いえ、芸能に本腰を入れようかと思ってまして。」

と絶妙な切り返しをする。

陛下ともかなり交流が有るようである、この五年は本当に色々と変化があったようだ。

「修輔君、頑張ってくれ給え、兄上の後を継ぐのは君なんだ、兄上程の規格外な能力は発揮してくれずとも会社経営には支障はない、本当に兄上は逝くのが早すぎた、こんな年端も行かない子達を残して逝ってしまうなんてね、もっとも、あの事件が無くとも、兄上は白血病の持病があったので長生きは出来なかっただろうけど。」

「何じゃ太郎、知って居ったのか? 秘密だったのだが。」

「病気の話ですか?知ってますよそりゃ、うちの主治医は北里先生ですよ?」

「おお、そうであったな、もしもあの事件が無くとも今時分には亡くなって居ったかも知れんな。」

「叔父様、父上が白血病?初耳です。」

修輔が割って入った。

「そうなのだ、しかも本人は自分が長くは無い事を知って居った、そこにあの事件が起こった事で、修一は自分の命を懸けて、この国とお主の姉の命を守ったのだ、恐らくは最後の直前には、確か天使を取り込んだとか言って居ったから人外の力を発揮して居ったやも知れん、敵も既に人外の域に片足を突っ込んで居ったようだからな。」

端から聞いている分にはまるで夢物語と言うかファンタジーな発言が陛下から飛び出したが、僕は陰で当事者だったので口を挟まない事にした、しかも事実その通りで、べリアが人外の能力を確立して居たからこそあれ程の膨大なシミュレーションを繰り返しても完全に一知花を完全に守りつつ戦争を終わらせるまでの結果に至る事が出来なかったのだから。

未だあまり理解に及んで居ない修輔にはこれ以上の混乱は都合悪そうなので、僕は只の妹のスタンスを崩さないで居てやろう。

これは僕の永遠の業であり、ここまでで最大の汚点だ、一生付き纏う罪だった。

何度思い返しても、一知花と妻に対して申し訳無い気持ちで溢れかえりそうだ、そして幼いながらに妻のケアをしてくれたここに居る未だ幼い兄、修輔には感謝する限りだ。

「父上は本当に神様になったんですね、僕にはそこまでは出来ないけど、そんな父上に恥じないような人に成りたいと思う。」

お、思った以上にメンタルつえーな、修輔、この調子なら問題無いだろう、少し折を見て色々教育していくとしよう。

ってか、何時の間にか”お父様”から”父上”に呼び方が変わってるじゃ無いか、心境に変化があったと言う事だろうか。

恐らくは、まさかの陛下の登場もあって、修輔の心の中で何か化学反応が起こったと言った所だろうか、大きな決意をしたように見える。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ