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草子は女の子に手を引かれて、地面の上に立ち上がっていたので、(もう足もぶるぶると震えてはいなかった)草子と女の子は深い緑色をした静かな森の中で向かい合うような格好になっていた。
女の子の背は小柄でだいたい身長150センチの草子と同じくらいだった。草子の顔の目の前に女の子のとても綺麗な顔があった。
長く真っ直ぐな(まるで絹のように綺麗で特徴的な美しい)黒髪は腰のあたりまで伸びている。
とても大きな黒い目が草子のことをじっと見ている。
白い綺麗な形をした耳が、長い黒髪の外に出ている。
細くて整った眉。
小さい鼻。そして、……小さな赤い唇。
見れば見るほど、女の子はとても綺麗な女の子だった。
女の子の言う通り、この女の子に(私が女の子だったとしても)一目惚れをしても全然おかしくはなかった。(それくらいこの女の子は綺麗な女の子だった)……でも、違う。私は女の子に一目惚れをしたわけではない。本当に、この女の子の顔に見覚えがあった。草子は本当に、『以前にどこかでこの女の子と会ったことがある』ような気がした。(そのどこかはもう草子の記憶と一緒に消えて無くなってしまったのだけど、それは絶対に気のせいではないような気がした)
そんな風にして、ずっと草子が女の子のことをじっと見ている間、その女の子はずっと草子のことを見て、優しい顔で微笑んでいた。
「どうかしたの? 私の顔になにか付いている? それとも私の顔、どこかおかしい?」と女の子は言った。




