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第95話 秋の味覚? 旨いものはいつでもは旨いんだけどな!

この間お取り寄せで食べた牡蠣がとても旨かったのでつい。

後悔はしていない。


というか、1年4カ月振りとかもうね。

どこに需要があるのかと……。でも、気が向いたらいつかまた投稿します。

よう、久しぶりだな!

秋になると無性に牡蠣が食いたくなる方、アンドリューだぜ!

でも、生牡蠣は得意じゃないんだぜ。


あれ、こんなこと昔も書いたような気がするぜ……。

まあ、過去は振り返らないようにしようかな!





ここは某帯広市内の清水の親父さん行きつけの居酒屋。

最近進出ラッシュのチェーン店とはひと味もふた味も違う佇まいだ。


「カキフライ、お待ちっ!」

「おお、きたきた。焼き牡蠣もいいが、カキフライは格別だよな」


そう言って親父さんが、シュウシュウと音を立てる、揚げたてのカキフライにタルタルソースをたっぷりとかける。

うむ。カキフライにタルタルソースは正義だな。


「もちろんソースも醤油も正義だ。人には人それぞれの正義があるってことだな」

「何言ってんだ、虎ちゃんよ?」

「あ、ああ、ただのメタ発言だ。気にしないでくれよ」

「お、おう。よく分からんが、とにかく食うか」


ザクッ。

軽く上がった衣の後は、熱々の牡蠣の旨味がジュワッと口に攻め込んでくる。

火傷しそうなほどの熱さを、キンキンに冷えた生ビールで鎮める。


「かーっ、うめえ!!」

「うめえなあ、おやっさん!!」


追加のビールを注文しつつ、焼き牡蠣と冷酒を更に追加で。


「そろそろ厚岸は牡蠣祭りの時期だなあ」

「牡蠣祭り?」

「おう。道東の厚岸ってところは牡蠣が有名でな。10月の頭に牡蠣祭りってイベントをやるんだよ」

「へえ。そいつは美味そうなイベントだな」

「まあ、高いの頼まんとイマイチ面白くないがな」


牡蠣は秋が旬と思われがちだけど、厚岸の牡蠣は一年中お取り寄せ可能だぜ。

お取り寄せはハズレ無しで文句なしだぜい。


「そうかー。そいつはいいことを聞いたよ」

「おう。とりあえず今は目の前の料理を食うか」

「賛成だ」


その日の勝ち分が吹っ飛ぶくらい飲み食いしたが後悔はしていない。

やっぱり旨いものを食うってのは、何にも代え難い楽しみだよな!!






「というわけで、牡蠣を食うぞ」

「何がという訳なのかしら……?」


ソラが頭を抱えている。

解せぬ。


「ちょっと厚岸行ってきた。色々取り揃えてきたぜ」

「ちょっと行ってきたって……。ああ、だからお父ちゃんが牡蠣の話してたのね」

「おう。こないだ一緒に飲んだからな」


何、ちょちょいとひとっ飛びだぜ。

第一、車飛ばしたって4時間かからん。

今回は鮮度重視で車は使ってないけどな。


「新鮮な牡蠣と聞いて」

「牡蠣には日本酒」


早速嗅ぎつけたシルヴィアとノンノが現れた。


「とりあえずいつものとこ行こうぜ」

「あー、うん。分かったわよ。何言っても無駄ね」

「おうよ。あれ、ソラは牡蠣苦手だったっけ?」

「ううん。もちろん大好きよ」

「オゥ、イエス」


オレたちの向かった先は、某山中にひっそりと存在する天然温泉。

狐たちがしっかりと守っている隠れ湯だ。

人間は近づけないように処理してあるからな。

安心して飲み食いできるぜ。


『おお、トラじゃねえか』

「師匠。ご無沙汰だな」

『何が師匠なもんか。どうしたい、勢揃いで』


隠れ湯に浸かったまま、狐のコン蔵師匠が話しかけてくる。

猫モードのオレの格闘の師匠だ。

金狐のコン蔵といやあこの辺の顔役だ。


「いやね、牡蠣仕入れてきたからちょいと飲み食いしようかと」

『そうかい。そいつはいいな。好きにやるといい』

「そうさせてもらいますわ。師匠は牡蠣は?」

『牡蠣は遠慮するぜ。肉はねえのか?』

「もちろんあるぜ。秋刀魚もあるぞ?」

『肉でいい。むしろ肉がいい』

「了解」


収納空間からBBQコンロ一式×2を取り出すと、炭……ではなく火の精霊を召喚。

温度管理が楽だからな!


「こっちは魚介。こっちは肉。いいな?」

「任せてほしい。シルヴィアは肉担当」

「儂は魚じゃな」

「もう飲んでるし!」

「今更だぞ、ソラ?」

「知ってた。知ってたけど、何だか久しぶりすぎてちょっと……」


おっと、それ以上のメタ発言はご法度だぜ、ソラ。


かく言うオレも、北海道限定S社のクラシックなビールを開けつつ牡蠣を並べる。

焼け具合は殻を透視すればよくわかるしな。

ベテランは牡蠣の殻をカキナイフで叩いて音で判断するらしい。

職人技だな!


「うし」


ナイフで殻を開けて、やや生が残る感じでちゅるんと口へ。


「うめえ〜!」

「私は良く火が通ってる方が好きね」

「へいへい」


身が縮むくらいよく焼いたのをソラに。


「美味しい〜!!」

「魚介には日本酒じゃぞ」


そう言ってノンノがガラスの器に注いだ某新潟の有名な戦国武将の名前の酒を差し出す。


「これまた美味しいわー!」


キュッと酒をあおってソラが笑顔を浮かべる。

そうだよな。

旨いもん食って難しい顔は出来ねえよなあ。


「肉。今日は十勝和牛。そして肉にはビール」


すでに食ってるシルヴィア。

コン蔵師匠も分厚いレアステーキをはぐはぐしてた。


「師匠……。素早いな」

『あたりめえよ。ちょいと上品すぎるが、うめえな』


そりゃあ高級肉ですからね!

お高いですから!

お高いですから!!

大事なことなので2回……まあいいや。


「オレも日本酒でっと」


別件で訪れた岩手で買ってきた地酒の封を切ってグラスに。

牡蠣を食って、すかさずキュッとやればもうそこは楽園だ。


「牡蠣も旨い。肉も旨い。酒も旨い。ああ、シルヴィアはどうすれば」

「好きなように食えばよかろう。まだまだあるわい」

「だな」


旨いものを旨いようにして食う。

旨い酒を飲む。

こいつは幸せだ。


「秋ってのはいい季節だよな」

「どうしたのよ、トラ。改まって」

「いやいや、秋だからな。ちょっとセンチメンタルってヤツだ」

「似合わないったらありゃしないわね」

「オレもそう思うよ」


よし。飲んで食うか!!








「酒ー!! もっと酒ー!!」

「さぁ、ご主人様もソラ様もザブンと」

「この酔っ払いめ……」


すでに日も暮れ、暗くなってきた山中。


へべれけで温泉に浸かるノンノとシルヴィア。

素っ裸は目に毒ってもんだよ。


「沈むなよー」


オレはまだ酒を飲みつつ、ちまちまと食ってる。


「ソラ様、裸で語りましょうか」

「絶っっっっ対イヤよ!」


断固拒否のソラ。

そりゃそうか。

だってソラはまな板……おっと寒気が!?


「だいぶ涼しくなってきたなぁ。やっぱり秋だな」

「今考えてはいけないことを考えてたわよね?」

「いんや。滅相も無い」


女ってのは勘が鋭いもんだな。

くわばらくわばら。






お読みいただきありがとうございます。

相変わらずオチも山場もなくてごめんなさい(>人<;)


でも、評価とかしてくれたら嬉しいですm(_ _)m

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