第73話 呪いの麻雀牌 その3
えーと、重ね重ね済みません。
やはり闘牌シーンに入れず・・・。
いや、その、ルール確認も大事ですよね?www
<第73話>
やあ、オレの名前はANDREW!
麻雀ではダマテンが好きなほう、アンドリューです!
なんだよ、性格悪いなとかいうなよな。
リーチかけすぎると、ラックが高いんで裏ドラで大変なことになるんだよ。
やり過ぎると出入り禁止になっちまうからな。
何事もほどほどが大切だってことよな。
自慢に聞こえたらすまんな。
「じゃ、頼むぜ」
「請け負ったわい」
ナインと話を済ませて店を出ようとした矢先だ。
「おっと、全員動かねえでもらえるかねえ」
扉を開けてなだれ込んでくる黒服たち。
一応まだ武器までは出していないようだな。
「あんたら、店で騒ぎは困るよ!」
バーテンの兄ちゃんが食ってかかる。
おお、度胸あるぜ、あいつ。
「オレたちだって別に大騒ぎにしたいわけじゃねえよ」
「そうだぜ。おめえらが大人しくしてくれりゃあ何も問題ねえんだ」
ヤクザ共め、今さら実力行使かよ。
いっちょとっちめてやるか?
「おうおう、お前ら。手荒な真似はよせ」
「親分!」
いかにも金のかかってそうなスーツを来たおっさんが登場だ。
どうやらアイツが組長らしいな。
その後ろからジャケットを羽織って中折れ帽をかぶった針金みてえなジジイ。
なんだか異様なオーラを感じる。
アイツが噂のバイニンか?
「・・・間違いねえ。感じるぜ、あのクソ野郎の気配をよう」
「感じますかい」
「ああ、親分さん。間違いねえ、クソ辰の気配だよう」
辰ってのが麻雀牌に取り憑いてる伝説のバイニンの名前か。
しかしあのジイさん、棺桶に片足突っ込んでそうな気もするが・・・。
だから怪しい気配に気がつくのか?
「何もここでおっぱじめなくてもいいじゃないか。麻雀牌はもともとあんたらの手に渡るはずだったんだろう」
「ああ、そりゃあそうだよう。だけどな、兄ちゃん、知ってるか?」
「何をだよ?」
バイニンの爺さんの目がぎらりと光ったような気がした。
「この麻雀牌は呪われてる。そりゃあ間違いがねえ。その証拠にな」
そこで一度言葉を切って、ぐるりと周りを見回す。
「巳道さん、そいつは」
「いいんだよ、親分さん。この牌は、辰の野郎はメンツを選ぶんだよう」
どういうことだ?
メンツを選ぶ?
「コイツはな、打って面白そうな奴が揃わねえと、卓につかねえのさ」
「だから、どういうことなんだよ?」
「言った通りさ。開かねえんだよ、箱が。開いたら打たなきゃいけねえ。そして打てば必ず誰かが死ぬ。どうだい、見事に呪われてるだろう?」
如何にも面白いといったように笑う巳道とやら。
あれか、「狂気の沙汰ほど面白い」って奴か、これが。
「だからよう、ひとまず開けてみるさあ」
「巳道さん!?」
「悪いなあ、親分さん。開かなきゃあ開かねえでいいんですよ。開いたら打つって、ただそれだけでさあ」
「堅気の衆は巻き込まねえって話じゃ」
「こんな仕事引き受けた時点で堅気じゃねえでしょうよ」
うむ、それはごもっともだ。
だけど、万が一開いたら大変じゃねえの?
誰が卓につくんだよ。
巳道の爺さんは、包みを開けて箱を取り出すと、一気に蓋を取る。
「やっぱり開かねえか?」
びくともしなかった。
ほっと胸をなで下ろしていると、それは始まった。
箱と蓋の合わせ目から、白い靄のようなモノがあふれ出してきた。
明らかに普通じゃねえ。
『やべえわ、ソラ。あれは良くないモノだぜ』
『そんなこと言われても!?』
さらに勢いを増した靄が、あっという間に部屋を満たしていく。
三下どもが騒いでいるが、そんなのはどうでもいい。
視界がなくなった。
「こいつは面白えじゃねえかよう」
巳道の爺さんの声が聞こえた。
「これって・・・」
「雀卓だなあ」
ソラの声もしたぞ。
とりあえずそっち行ってみるか。
そこにあったのは四角い足つきの正方形のテーブル。
そしてくるくると回転する肘掛け付きの椅子が四脚。
確かに雀卓だ。
「よく来たなあ。巳道よう。何年振りかねえ」
椅子に一人腰掛けていた禿頭の男が馴れ馴れしい感じで話しかけてきた。
ニヤニヤといやらしい笑みを浮かべる中年の男だ。
「辰ぅ・・・。ようやくお前を見つけたぜえ」
巳道の爺さんが低い声で答える。
因縁の対決って奴らしいからな。
「なんでワシがこんなところに・・・」
「それを言ったら私もです、親分さん」
この空間にいるのは、巳道の爺さん、辰の亡霊、ヤクザの親分さんに、ソラ。
そして猫状態のオレだ。
オレは一人とカウントされないのかな。
『ソラ、麻雀得意だろ?』
『家族麻雀よ?』
『打てねえわけじゃねえんだ、大丈夫だろ。オレもついてる』
『期待してるわ。こんなところで死ぬわけにいかない』
そりゃオレも同じだよ。
つーか、亡霊退治の始まりか、こりゃあ。
「四人揃ったな。猫が一匹紛れ込んじゃいるようだが」
「すみません、私の猫なんです」
「構わんさあ。お嬢ちゃんがしっかり打てるんならな」
「頑張ります」
空気読め、ソラ。
「さて、揃っちまったんじゃ仕方ねえよなあ、辰よう」
「そうだなあ、巳道。始めるとするか」
「ワシも打つのか!?」
「当たり前だろうがよ。ここには四人しかいねえぜ。まずは、ルールを確認しようか」
辰の亡霊が語り出す。
「半荘6回戦のトビあり。2万5千持ちの3万返し。アリアリだが赤は無しだ」
「裏ドラと槓ドラ槓ウラはどうなるんだ?」
「そりゃあ当然ありだろ、親分さんよ」
「人和は役満ですか?」
「お嬢ちゃん、渋いな。役満でいいぜ」
「七対子は1翻50符ですか。2翻25符ですか?」
「また細かいとこを。2翻25符でいこうや」
その後も細かいルールの確認を済ませる。
こういうことはきっちりやっとかねえとダメだからな。
「もちろん技ありだよなあ、辰よう」
「おう。ただし、バレたらその場で命はいただくぜ?」
「バイニンにゃあ当然のことだろう?」
「ちげえねえ」
くくっと笑う辰。
裏技有りか。
手積みだからどんな技でもありになっちまうなあ。
『トラ、技ってどういうこと?』
『ああ、イカサマするけどバレなきゃいいよなってことだよ』
『うそ、そんなのあり?』
『なに、オイタが過ぎるようならオレがとっちめてやるよ』
『頼りにしてるわよ?』
オレを誰だと思ってるんだよ。
伝説の代魔術師、アンドリュー様だぜ?
・・・まあ、オレが一番オイタするんだけどな?
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