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第72話 呪いの麻雀牌 その2

すみません、麻雀シーンに入れませんでしたw

<第72話>


 やあ、オレの名前はANDREW!

 秋になると、無性にピザまんが食べたくなるほう、アンドリューです!


 ピザってのはどうしてあんなにうまいんだろうな。

 え、ピザまんはピザとは違うだろうって?

 そりゃそうだけどさ。

 あのとろけるチーズ感がたまんねえんだよな。

 それを考えたら、ホント十勝はいいところだぜ。最近乳製品が値上がりして大変なんだよな。全く政治家は何やってるんだか。




「こんにちは~」


 カランカランとベルの音をさせてドアが開く。

 薄暗い照明がカウンターを照らす。その奥にはソファに囲まれたテーブルやバーテーブルとスツール。

 カウンターの奥に並んだたくさんの瓶が、光を反射してきらめいている。


 そう、ここは「ナインライヴズ」という老舗のバーだ。

 開業したのは明治の頃だというんだから驚きだよな。


「いらっしゃいませ。お二人ですか?」


 カウンターの中にいたバーテンダーが声をかけてくる。

 バーテン服をかっちりと着こなした、オールバックの若い兄ちゃんだ。


「はい。それと猫が一匹」

「うにゃん」


 おっと、飲食店なのにどうなのとかいうメタな突っ込みはなしだぜ?

 そういうこともあるのさ。


「おや、ではこちらのお席へどうぞ」


 そういって案内されたのは、カーテンの向こう側のボックス席だ。

 きちんとそれ用の作りになっているようなので、籠から出て寛ぐことにする。


「お飲み物はいかがいたしましょうか?」

「私はクーニャンで」

「ワシはウイスキー。ロックで」

「かしこまりました」


 しばらくすると、トレイに飲み物とおつまみを載せてさっきのバーテンがやってくる。 その後ろから、とてとてと一匹の黒猫が。


「その子が看板猫のナイン?」

「ええ、そうです。とっても長生きでしてね」

「猫には9つ命があるというからのう」


 くくっと笑うノンノ。

 分かって言ってやがるな。


「アンバーのサキさんから聞いてますよ。『猫を連れた美女が二人、ブツを持って行くからな』とね」

「美女とはおごったの、サキ殿も」

「いえいえ、事実お美しい」

「世辞はいらん。して、そのナインとやらがこの店の『マスター』なんじゃな?」


 ウイスキーを飲みながら、ノンノがちらりと黒猫ナインを見る。


「そういうことじゃな。よく来たのう、北海道からのお客人」

「ご丁寧にいたみいる。ワシはノンノ。アイヌの神をやっておった」

「初めまして。私は大空(ソラ)です。ただの人間です」

「よく言うぜ。この世界で唯一の精霊使いかもしれないのによ」

「うっさい、トラ」


 この状況ならオレもしゃべってもいいだろ。


「ご同類か?」

「いんや。オレはちょいと素性が違うんよ。でもまぁ、似たようなもんだ」

「ふむう。確かに妖力は感じぬな。面妖な」

「お前らに言われたくねえよ」


 まったく。

 妖怪に「面妖な」とか言われちゃお仕舞いだぜ。


「では、ブツはどこじゃな?」

「あ、ここです」


 ソラがカバンを取り出す。

 厳重に封のされた風呂敷に包まれたそれは、何の変哲もない荷物に見える。


「呪いの類だってんならオレがどうにかしてもいいんだけどな」

「いやいや、これには訳があってのう」

「余計な詮索はしねえから安心しろよ。だが、さっきヤクザに襲われたぞ?」

「なんじゃと?」


 かくかくしかじかと事情を話す。


「ふん、ワシに仲介を頼んでおきながら裏で動いたかよ。なめられたもんじゃな」

「どういうことだ?」

「それはな・・・」


 かいつまんで説明するぜ。


 この麻雀牌を欲しがったのは、件の組長らしい。

 組が恩義のある、これまた伝説級の代打ちがその麻雀牌を欲しがったらしい。


 この麻雀牌を開封すると、なんと伝説の代打ちの霊が現れて、実際に対局できるらしいんだな、これが。

 なにやら因縁のあるらしい生きてる方が、対局を望んだとそういうわけだ。


「奴らはこの呪いの麻雀牌の恐ろしさが分かっておらんのよ」

「そんなにヤバい代物なのかい?」

「比喩も誇張も無しで死人が出るぞい。対局終了後、最下位だった打ち手が原因不明の死を迎えるんじゃよ」

「そりゃ本気で呪われてるわ」


 そんなヤバいもん、あったらダメじゃね?


「どっかに封印するとか破壊するとかしろよ。海の底に沈めるとかさ」

「やってみなかったとでも思うのか?」

「やったのか?」

「何をしても戻ってきおったわ。さすが呪いの品じゃ」

「つーことは、なんか成仏させるための条件があるってことか」

「うむ。儂もそう考えたのじゃよ。思いついたのが・・・」

「闘牌で打ち負かすこと、か」

「然り」


 うん、流れ的にはそうならざるを得ないよな。

 だからヤクザの話にも乗っかったわけだ。


 だが、そいつらにも何か裏の考えがあって、ここに麻雀牌が辿り着く前に奪おうと画策した。

 それをオレたちが撃退したというわけだ。


「まあいいさ。後はあんたらに任せるよ」

「うむ。それは請け負った。そういう約束じゃからな」


 そんなヤバい話にわざわざ首突っ込む必要はないよなあ。




 ・・・なんか嫌なフラグたってねえ、これ?


お読みいただきありがとうございます。


良ければ評価など…。

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