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Extra1 ソラのクリスマス

メリークリスマス!

ソラ視点のクリスマス話です。時間的には東京の話の前になりますね。

別に波乱も何もありません。すみません。


今年ももうすぐお終いですね(((((((((((っ・ω・)っ

<Extra 1>


 こんにちは。私の名前は清水大空です。

 大空と書いて「そら」ですのでお間違えの無いようお願いします。


 世間はクリスマスでしたね。

 皆さんもきっと楽しい夜を過ごされたことと思います。


 え、私ですか?

 そうですね、ほぼ例年通りという感じの楽しいクリスマスではありましたよ?




「うにゃ~お」


 今年の春に拾った虎猫の雄、トラ吉が私の足に体をこすりつけながら鳴いています。

 きっと何かおこぼれに預かろうとしているのでしょう。

 この子は本当にネコとは思えない賢い子で、時々、人間の言葉を理解しているんじゃないかと思わされることがあります。

 結果的に私のダイエットを助けてくれたりもしましたしね。


「はいはい、これで我慢してよ?」

「うにゃー」


 少し冷めた唐揚げをトラ用の皿に置いてあげます。

 今日はクリスマスだから、このくらいのサービスはいいでしょう。


 そう、今日はクリスマスイブです。

 清水家では基本的に一家揃ってのクリスマスが慣例となっていますので。


 誰ですか、「イブなのに」って言った人は?

 ええ、そうですとも。

 私には彼氏はいませんよ。

 ふん。

 今のところ運命の出会いには縁がないようでして。


 もちろん我が兄、大地にも運命の人は現れていないようで。


「二次元になら運命の人が多数いるのだがな。選べない、選べないよ!!」


 とか叫んでしまう人には、多分一生現れないのではないでしょうか。

 アレと同レベルに見られるのはとっても嫌なので、早く彼氏でも・・・と思わないではないのですが、どうにもピンと来る方に巡り会えず。

 私も来年には二十歳です。

 少し真面目に考えた方がいいのでしょうか・・・。


 話が逸れましたね。


 ちなみに私の趣味は料理です。お菓子作りなんかも大好きですね。

 もちろん洋裁や刺繍なども嗜んではいますが、やはり将来は料理関係のお仕事に就きたいと思っています。

 だからこそ調理師専門学校に通っているわけですが。

 仮に結婚することになるにしても、料理や裁縫の腕はきっと無駄にはならないでしょうし。


 皆さんがどう思うかは別にして、私はどちらかというとそういった昔ながらの「お嫁さん」像に憧れているのですよ?


 というわけで、今日のクリスマスパーティのごちそうやケーキは、全て私の仕切りなのです。

 何人たりとも私の邪魔はさせませんよ?


「うーん、やっぱりケーキは定番の生クリームにイチゴがいいかしらねぇ。それとも、ブッシュ・ド・ノエル的なものにしようかしら」

「うにゃん」


 絶妙な合いの手をトラが入れてきます。分かってやってるとしか思えません。


「そうよねぇ、やっぱり生クリームにイチゴにしようかしらね」

「にゃおん」


 ケーキは決まったので、とりあえず料理をやっつけてしまおう。

 まぁ、サラダはすぐに出来るので、メインのビーフシチューを。

 ビーフシチューは、清水家全員の好物なのです。

 知り合いの方から高級な牛肉をいただく機会も多いですしね。


 一応今日のメニューは、生ハムのサラダ、ビーフシチュー、唐揚げやフライドポテトなどのスナック類、フランスパンを使用した各種アレンジパン。

 あとはアルコール類です。

 そう思うと、シチュー煮込むのとケーキ焼くくらいしかやることが残っていませんね。


 その時、メールの着信を知らせる音が。

 学校の友達からのクリスマスメールでした。

 みんなでカラオケでも行かないかというお誘いでしたが、今日は家族でクリスマスなので丁重にお断りしておきましょう。


 というか、案外皆さんお暇なようです。

 世間様が騒ぐほどには気にしていないのかも知れませんね、皆さん。


 煮込み具合をチェックしながらケーキを焼きます。

 我ながらいい出来です。

 料理人とパティシエなら・・・私は料理人の方が好きですね。

 何でも出来る人になれたら一番いいのですが。


 そして、夜。


「メリークリスマス!」


 みんな、思い思いのアルコールを手にしてパーティです。

 恋人同士の甘い夜・・・もいずれは楽しみですが、今はこれで十分な気もします。


 みんなが美味しそうに料理を食べてくれるのはとても幸せですし、美味しいといってもらえるのは嬉しいですね。

 もちろん家族の身贔屓もあるでしょうが。


「うにゃん」

「トラもありがと」


 絶妙な合いの手です。さすがトラ。

 料理のあとはプレゼント交換です。

 家族それぞれが5千円以内で探してきたプレゼントをくじ引きで交換します。どうせ後から欲しいものとトレードするんですけどね。


「よし、じゃあ、片付けしちゃうね~」


 ケーキまで堪能した後、嫌にならないうちに後片付けをしてしまいます。

 片付けはお母さんも手伝ってくれるので気楽です。


「にゃおん」


 流しの前に立つ私の足に、またトラがすり寄ってきます。


「もう食べ物無いよ・・・って、それは?」


 ちょこんと座ったトラの足元には、私が前になくしたとばかり思っていた時計が。

 高い物じゃないけど、お気に入りだったので残念に思っていたのですが。


「トラ、それどこで見つけてきたの?」

「うにゃ?」


 トラは首をかしげるばかり。

 私が時計を拾い上げると、トラは満足したように去っていきました。

 さて、クリスマスプレゼントのつもりなのでしょうかねぇ。


「トラのプレゼントかい?」

「そうみたい。無くしたと思って残念だったんだけど、どこからかみつけてきてくれたんだねぇ」

「さすがトラだねぇ。ホント、拾ってきて良かったねぇ」

「そうだねぇ」


 そういう出会いもあるのでしょう。

 人と人に限らず、どこかで大切な出会いというものが生まれているんでしょうね。

 トラも家に拾われてきて良かったと思っているといいのですけど。


「サンキュ、トラ!」

「にゃー」


 去っていくトラの後ろ姿に声を掛けると、返事が返ってきました。

 つい笑ってしまいました。


「ホント、トラはこっちの喋ることが分かってるみたいだねぇ」

「分かってるのかもよ?」


 そんなことだってあるかもしれませんよね。

 世の中、まだまだ分からない事だらけですから。





 まさか、この日の数日後、あんな目にあったりあんな事を知ってしまったりとは。

 まさに「分からない事だらけ」でしたねぇ・・・。


お読みいただきありがとうございます。

良ければ各種ポチッとお願いいたします。

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