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十国伝  作者: 魔神
三国同盟編

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第九十六話 「英雄」

各国の将軍達との会談を終え、優駿達幹部は皆、公孫翔の元に集まっていた。


「あの……。どうして龍国を選ばなかったんですか?」

優駿は皆が感じている疑問を公孫翔に投げ掛ける。


同盟相手に"天覇十傑"最強の三人"三英傑"の一人、龍大聖の居る龍国を選ばなかった事を、優駿は疑問に思っていた。

王禅が死亡し、"三英傑"は龍大聖一人となった今───。


龍大聖は間違いなく、この大陸最強の将軍であると言えるだろう。


それはたとえ優駿でなくとも、疑問を感じる事は当然だと言える。


大陸一、二を争う知略を持つ龍大聖と公孫翔。そして翔国の将軍達の力が合わされば、宗と恭に到底太刀打ち出来る力など有りはしないだろう。


「宗国の"切り札"、陸閃の存在があるからですか?」


"天覇十傑"最強の武を持つと謳(うた)われた、王禅を討つ為の三国連合軍の"切り札"。

──宗国将軍、陸閃。


王禅に匹敵すると言われた、その実力は決して侮(あなど)れる物ではない。翔国最強の実力を持つ、劉士元と黄牙の二人であっても苦戦は免(まぬが)れない事だろう。


その実力を龍大聖に匹敵する程の脅威であると、公孫翔は考えているのかも知れない。……そう理解する優駿。

しかし、公孫翔の返す言葉は意外な答えであった。


「いや、只(ただ)の俺の我儘(わがまま)だ。勿論、切り札の件もあるが……。出来れば龍大聖とは、互角に近い状態で戦いたくてな。」


「…………。」

想いもよらぬ返答に、半ば呆(あき)れを覚える優駿だが……。同じ軍略家として、公孫翔の考えは分からなくもなかった。


「なあ、そんなに龍大聖って凄ぇのか?」


「…………。」

「…………。」


「……えっ?」

刹那はあまり良く分かって居なさそうな表情で、そう優駿に問い掛けた。


「……えと、もしかして刹那は龍大聖の持つ数々の武勇伝を知らないの?」

「あー、良くしらねぇなー。俺は軍略とか興味ねーし。あっ!王禅将軍の武勇伝なら良く知ってるぜ!」


「そうなんだね……。じゃあ、龍大聖の一番有名な武勇伝を刹那に教えるよ。」

優駿は瞳を閉じ、何処か嬉しそうな表情でゆっくりと刹那に語り始めた。



──四十年前。

帝国の侵攻に怯え、十一ある国全てが恐怖に身を震えていた。


帝国に抗う為、残る十一ヵ国は手を結び、十一ヵ国連合軍を結成する。……しかし帝国とまともに戦える軍を持つのは宗、恭、龍の、たった三国のみであった。


帝国の猛攻により、窮地に陥(おとしい)れられる十一ヵ国連合軍。連合軍は"天覇十傑"の将五人を失う迄に、危機的な状況へと追い込まれていた。


その連合軍の"天覇十傑"の将、五人を討ち取った猛将は───。


大陸一の頭脳を誇り、神算鬼謀を操る天才軍師、"天覇十傑"最強の三人の内の一人。

──"三英傑"村雨(むらさめ)将軍。


そして大陸最強の武を持つ帝国最強の将、同じく"天覇十傑"最強の三人の内の一人。

──"三英傑"王凱(おうがい)将軍。


この二大将軍の圧倒的強さに、十一ヵ国連合軍が滅びるのは時間の問題であった。


「援軍は、まだ来ぬのか!?」

「ええい、宗と恭は何をしている!!」

帝国襲来の報を十ヵ国に送る龍国だが、援軍の到着が遅れ、大臣達は憤(いきどお)りと恐怖を覚えていた。


"天覇十傑"の将、霊陣将軍が王凱将軍の迎撃に向かっているものの……。その隙を突き、村雨将軍が龍国の王都に迫る勢いであった。


帝国、そして二大将軍の恐ろしさに震える大臣達……。そんな恐怖に震える王都に、更に絶望する知らせが突き付けられる。


……それは"天覇十傑"である霊陣将軍が王凱に討たれたと言う、絶望的な報(しら)せであった。


「…………。」

「そんな、援軍は間に合わなかったのか……。」

その報せを聞き、龍国の王と大臣達は絶望する。龍国最強の将軍が討たれ……。大臣達は皆、がっくりと肩を落とし、何一つ言葉を発する事は出来なかった。


そしてそれと同時に、龍国国王は帝国への降伏を余儀無(よぎな)くされるのであった。


しかし王都が絶望に嘆(なげ)く中、ある男が動き出す。


──諸葛龍。

後の龍国の英雄と呼ばれる、"天覇十傑"最強の三人、"三英傑"の一人、龍大聖である。

武将紹介

「優駿(ゆうしゅん)」

武力 47

知力 87

主人公 オーラがあまり無い。


一応これでも主人公。

亡き国、優国の王子。

生き別れの妹を探している。

祖国の復讐の為、蛇国と戦う決意をすが。諦めて物乞いや盗みを働いている。

頭は悪く無いのだが、使い方を知らない。

こんな治安の悪い、しかも圧政に苦しむ翔国に来た事を少し後悔している。


「刹那(せつな)」

武力 89

知力 54

髪型 95 かなり気合い入れてる。


村の自警団の一員。

剣の腕は相当な物で、盗賊百人を平気で蹴散らす実力を持つ。この大陸でも屈指の実力を誇ると言えるだろう……。

でも頭の方は、お察し。

綺麗な長髪の黒髪が特徴。毎朝一体何時間掛けているんだ?って位に気合いが入っている。


「公孫翔(こうそんしょう)」

武力 92

知力 99

髪型 98 美容院通ってるの!?


朧(おぼろ)の団の若きリーダー。義賊。これでもかって程、髪型に気合いを入れている。え?毎日、美容院通ってる?ってレベルに気合いが入っている。後、仲の良い妹が一人居る。


「黄牙(こうが)」

武力 96

知力 77

自称 最強剣士。


公孫翔の相棒。非常に腕の立つ剣士。最強を自負しているのだが、実際は……。


「劉士元(りゅうしげん)」

武力 97

知力 67

暗殺 最強の一族


大陸最強の暗殺者一族、"剣竜(けんりゅう)"。


「張翼(ちょうよく)」

武力 94

知力 87

自分 大好き


翔国、臥龍配下の部隊長。その実力から、将来を有望視される人物。野心家で、自信過剰な所がある。


「士龍(しりゅう)」

武力 88

知力 67

努力 家


志願兵の一人。刹那にその実力が認められ、一隊を任せられる。槍の使い手で、実力はそこそこ。割と勘が冴える所もある。


「司馬晋(しばしん)」

武力 93

知力 95

糸目 開眼しないタイプの糸目。


掴み所の無い、何考えて居るのか良く分からない糸目。……その糸目が、開眼する事は無い。


「周衛(しゅうえい)」

武力 92

知力 78

忠誠 100


今は亡き優国、最強の将。九年の時を経(え)て再び優駿と再会を果たす。猫より犬派。


「徐栄(じょえい)」

武力 パナイ

知力 ヤバい

連合 軍総大将


"天覇十傑"に名を連(つら)ね、"三英傑"に匹敵する実力を持つと言われている。宗、龍、恭、三国連合軍では、龍大聖を押し退けて総大将を務める程の大将軍である。

割りと若く、まだ二十代。……かなりの甘党。


「陸閃(りくせん)」

武力 化け物らしい

知力 普通

連合 軍の切り札


宗国の将軍。"天覇十傑"ではないものの最強の将、王禅を討つ切り札と呼ばれる少年。年は十六才。まだ若いが武の才は本物で、天賦の才を持つ。


「朱真(しゅしん)」

武力 かなりヤバイ

知力 軽くヤバイ

騎馬 隊が強くて有名


恭国筆頭将軍。朱真将軍率いる騎兵団は大陸最強と名高く、よく帝国王禅将軍の騎馬隊とどちらが強いのかと噂される程である。

"天覇十傑"の一人で、常に冷静(クール)な猛将である。常に近寄りがたい雰囲気を醸し出しているが、部下の面倒見は良い。年齢は、割りと若い。


「諸葛麟(しょかつりん)」

武力 非力

知力 割りと高い

祖父 が最強


龍国丞相を務めている。

"三英傑"の一人、龍大聖の孫娘。ちなみに祖父は相国(しょうこく)。

祖父である龍大聖程では無いが、かなり知略に長けている。どちらかと言うとほのぼの思考で、戦争はあまり好きなタイプでは無い。

餡蜜大好き。甘露大好き。食べるの大好き。でも太るのがちょっぴり怖い、お年頃……。


「諸葛龍」

武力 秘密

知力 100

超絶 カッコいいお爺ちゃん


龍大聖と呼ばれる龍国の英雄。祖国を救った英雄であり、大陸一の天才軍師と言われている。三国連合軍の副将を務め、二十万を超える大軍勢の指揮を一手に担っている。


「楽勝(がくしょう)」

武力 そこそこ

知力 割りと高め

相当 ヤバい奴


狼国の副隊長。司馬晋の配下である。元盗賊の頭で、残忍な性格をしている。司馬晋に実力を認められ、配下になった経緯がある。

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― 新着の感想 ―
公孫翔は出来れば龍大聖と戦いたいのかな〜? 優駿が語る龍大聖の武勇伝!! 昔も強い武将がたくさんいたんだね〜!!♪
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