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十国伝  作者: 魔神
蛇国編

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第七十二話 「樹上開花」

──ザシュウ!!

味方に(げき)を送る優駿と、蛇国兵を斬り裂きなから意気揚々と剣を振るう刹那の前に、蛇国将の一人が姿を現す。


二万の軍を率いる二将の一人、阿鈍(あどん)。……余程、腕に自信があるのだろう。阿鈍(あどん)は兵の先頭に立ち、率先して城壁の上へと()がって来たのである。


……いや鍛えられた肉体と、その巨躯(きょく)を見れば。誰であろうとも、かなりの猛将である事が一目で理解出来る事だろう。


──ドシュ!!

「ぐあっ!!」

巨大な矛を手に、次々と翔国兵を蹴散らしていく蛇国将阿鈍(あどん)


「刹那!」

「へっ……。少し、やべー奴が居やがるな。俺に任せろ!」


周りの蛇国兵を一瞬で斬り裂き、刹那は敵将目掛けて斬りかかって行く。


──ダッ!

勢い良く飛び上がり、刹那な渾身の一撃を蛇国将に叩き付けた。


──ガキィン!!

「ぐあっ!?」

しかし阿鈍(あどん)は刹那の渾身の一撃を、いとも容易(たやす)く弾き返し矛を刹那に叩き付ける。


「刹那ー!!」

何とか防ぎ、一命を取り留める刹那だが……。その猛将は、刹那を圧倒する程の強さを誇っていた。


「我が名は阿鈍(あどん)、蛇国の猛将なり!周衛は何処(どこ)だ!?いざ、尋常に勝負!!」


──ガキィン!!

だが刹那は怯む事なく立ち上がり、尚も蛇国将目掛けて斬りかかっていく。


「あー、駄目だね。参ったなぁ……。」

二万の蛇国兵に囲まれながらも、必死に戦う優駿達。そんな優駿達を遠巻きに見守りながら、司馬晋はニヤリと笑っていた。


「やっぱり駄目だなぁ……。これじゃあ全部、僕が書いた筋書き通りだよ。ちょっと天才過ぎないかな、僕。」


「何言ってんだ?お前……。それより、そろそろ動いた方がいいんじゃねぇのか?相当苦戦してるだろ、あれ。」


張翼は苦戦している仲間達を心配し、自画自賛している暇は無いと司馬晋に話し掛けた。


「まだだよ。物事にはね、機ってのがあるんだ。……もう少ししたら、もっと面白い事になるよ。きっとね……。」

そう言って、司馬晋は楽しそうに笑っていた。


「ガハハハハハハハハハ!!」

──ドガッ!!


「ぐっ……。」

熾烈(しれつ)を極める阿鈍(あどん)将軍の一撃は刹那を圧倒し、防戦一方へと追い込んでいく。

相当な実力を誇る、阿鈍(あどん)将軍の前に……。刹那達は苦戦を()いられ、城壁の上は更なる窮地へと追い込まれていった。


「まだなの?……晋。もう、持ち(こた)えられないよ。」

二万対二千で始まった、この籠城戦(たたかい)は……。兵力差もあり、既に絶体絶命の状態と思われた。


更に四方の城壁の(いず)れかが突破されてしまえば、その時点で優駿達の敗北が決まってしまうのである。

階段から降りた蛇国兵に門を開けられたら最後、二万の蛇国兵達が一斉に街の中へと雪崩(なだ)れ込んで来る事だろう。


苦戦を()いられる優駿達。だが城壁が何とか持ち(こた)えられているのは、周衛将軍と士龍の二人の活躍が大きかった。


「はっ!!」

──ドシュ、ドシュ!


鋭い突きを放ち、次々と蛇国兵を討ち取っていく士龍。

その槍捌(やりさば)きは幾多(いくた)の時を()て、驚異的な(まで)に成長し───。既に士龍の槍は、達人の域に(まで)達していた。


「そろそろ頃合いかな?……行くよ、張翼将軍。」

双剣を抜き、ニヤリと笑う司馬晋。


「おおよ!!」

八千の兵を率い、敵陣に強襲をかける張翼。司馬晋の合図と共に、蛇国の背後目掛けて突撃を開始していった。

武将紹介

優駿(ゆうしゅん)

武力 47

知力 87

主人公 オーラがあまり無い。


一応これでも主人公。

亡き国、優国の王子。

生き別れの妹を探している。

祖国の復讐の為、蛇国と戦う決意をすが。諦めて物乞いや盗みを働いている。

頭は悪く無いのだが、使い方を知らない。

こんな治安の悪い、しかも圧政に苦しむ翔国に来た事を少し後悔している。


刹那(せつな)

武力 89

知力 54

髪型 95 かなり気合い入れてる。


村の自警団の一員。

剣の腕は相当な物で、盗賊百人を平気で蹴散らす実力を持つ。この大陸でも屈指の実力を誇ると言えるだろう……。

でも頭の方は、お察し。

綺麗な長髪の黒髪が特徴。毎朝一体何時間掛けているんだ?って位に気合いが入っている。


公孫翔(こうそんしょう)

武力 92

知力 99

髪型 98 美容院通ってるの!?


(おぼろ)の団の若きリーダー。義賊。これでもかって程、髪型に気合いを入れている。え?毎日、美容院通ってる?ってレベルに気合いが入っている。後、仲の良い妹が一人居る。


黄牙(こうが)

武力 96

知力 77

自称 最強剣士。


公孫翔の相棒。非常に腕の立つ剣士。最強を自負しているのだが、実際は……。


劉士元(りゅうしげん)

武力 97

知力 67

暗殺 最強の一族


大陸最強の暗殺者一族、"剣竜(けんりゅう)"。


張翼(ちょうよく)

武力 94

知力 87

自分 大好き


翔国、臥龍配下の部隊長。その実力から、将来を有望視される人物。野心家で、自信過剰な所がある。


士龍(しりゅう)

武力 88

知力 67

努力 家


志願兵の一人。刹那にその実力が認められ、一隊を任せられる。槍の使い手で、実力はそこそこ。割と勘が冴える所もある。


司馬晋(しばしん)

武力 89

知力 93

糸目 開眼しないタイプの糸目。


掴み所の無い、何考えて居るのか良く分からない糸目。……その糸目が、開眼する事は無い。


蓋亞(がいあ)

武力 92

知力 64

蛇国 三連星


蛇国三連星の一人。三人揃えば必殺技、乱気流攻撃が可能。蛇国で一、二を争う猛将である。


雄流手我(おるてが)

武力 90

知力 46

蛇国 三連星


蛇国三連星の一人。三人揃えば必殺技、乱気流攻撃が可能。趣味は犬のエサやり。


松朱(まつしゅ)

武力 88

知力 72

蛇国 三連星


蛇国三連星の一人。三人揃えば必殺技、乱気流攻撃が可能。焼き芋大好き。


周衛(しゅうえい)

武力 92

知力 78

忠誠 100


今は亡き優国、最強の将。九年の時を()て再び優駿と再会を果たす。猫より犬派。


阿鈍(あどん)

武力 91

知力 32

漢気 90


蛇国が誇る猛将の一人。沙武遜とは相棒である。曲がった事が大嫌い、いつも正々堂々戦う武将である。だが頭が悪い為、良く分かってはいない。


沙武遜(さむそん)

武力 93

知力 27

漢気 95


蛇国軍、最強の将。阿鈍とは相棒の仲である。卑怯な事が大嫌いな愚直な男だが。かなり頭が悪く、良く分かってはいないらしい。

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― 新着の感想 ―
阿鈍は刹那より強いんだ〜!! でも、司馬晋はそれもお見通しなのかな? 早く助けたげて〜(ToT)
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