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幻の草

『マンドラゴラ』それは魔女が広めた万病に効くポーションの素材として発表され、刈り尽くされ今は幻の花といわれている。

本来ならば絶滅まで追い込まれることはない。なぜなら、引っこ抜かれる際『叫び』と呼ばれる行動をとる。叫びを聞くと意識を失いマンドラゴラの養分にされるのが通常だ。


人間は恐ろしい、全くだ。

小型のゴブリンや犬、猫に至るまでにマンドラゴラをつなぎ引っこ抜かせる。

人間たちは叫びが終るまで待つ。

叫び疲れたマンドラゴラをナイフでとどめをさす。

つまり便利な上に簡単に素材として獲得できるため、ほぼ絶滅まで至ることとなった。


『って訳だから、君が最後のマンドラゴラちゃんだね。』

『人間のことだからマンドラゴラに気付いたら引っこ抜いちゃうからすぐ絶滅しちゃうよ。』

『うっそだろ?』


私、ラストマンドラゴラです。今、神様から私たちの種族のほぼ絶滅を言い渡されました。

悲しいです。

つらいです。

でもいいんです。それが自然なんです。


『刈られないように静かに生きろと言うことでしょうか?』


『うーん、少し違って、マンドラゴラが便利すぎるんだよね。正直お金さえあれば寿命、ケガ以外で死なない。定期的な信仰が望めるのさ。だからこそ絶滅させるのは惜しい訳だ。』

『でも、作物、魔物を現世に勝手に作ったり植えたりは創造神様に怒られるのよ。』


『話は分かりました。私、洞窟の奥の方のギリギリ日差しが当たるところに住んでて時間があるので何か考えてみます。』


『話が早いね、そうだ君なりの生存戦略を聞かして欲しいんだ。それのお手伝いもさせてもらえるかい?こちらから出来ることは本当に少ないんだ。』


『じゃあお願いがあります。これを見てください。』

触手で見える位置へ持って行ったのは冒険者が世界を旅する小説だった。

『これが理解できるようになる知識をください。それを生き残るために使います。』


『ほう、それは面白くなりそうだ。じゃあもうやっちゃうね。』


触手でページをめくると分からなかった文字が自然と読めるようになっていた。


『そうだ、言い忘れてた。一匹じゃ増えられないからね、複製魔法みたいな魔法が出来るまで頑張って生き残ってくれ。』


いよいよ責任がやばいよぅ。

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