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「そこまでいうのなら、偵察機を派遣しよう。心配するのはいいことだ。それが杞憂であれば、もっとよい」
怒られるものと考えていた参謀長は拍子抜けしたように見える。
「他に何かあるか?」
ゴーンドーレスはそんな表情を浮かべている参謀長に尋ねた。
「いえ、ありません」
「よし、では早急に伝令を」
だがゴーンドーレスは参謀長へではなく、すぐそばにいた伝令にそれを命じた。走って出ていく伝令を見ながら、ゴーンドーレスは参謀長へと尋ねる。
「参謀長、群を率いるために必要なことは何か、分かるか」
「分かりかねますが、個人としての強さ、でしょうか」
「よく言われるが、それだけではない。強さを知るのと同時に、弱さも理解しなければならない。弱さを強くし、強さを弱くさせない努力が必要だ。先ほどのもそうだ。自身が知らないことを知り、万全を備えるというのも、極めて重要なことだ」
「は、はぁ」
参謀長が気の抜けた音で返事をする。
「ま、いずれ分かる」
ゴーンドーレスはそれだけ参謀長へと答えた。




