第十四話
徹也が真未に連れられてたどり着いたのは、王城であった。徹也はその事実に驚き、真未に尋ねる。
「……おい真未。真理って、王城にいるのか?」
「何?知らなかったの?真理は王城の研究室を使って、魔法の研究をしてるの」
(魔法の研究を?始めは、騎士団所属だったはずだが……。確かに、魔物狩りの時にはもう騎士団にいなかったな)
真理の才能は【魔法】であったため、最初は戦闘面で期待されて騎士団に配属された。だが、新たな魔法を開発した功績、そして本人の希望により騎士団を離れて研究に勤しんでいるのだ。
徹也は真理が騎士団を離れたことは知っていたが、その後どこに行ったのかは知らなかった。だからこそ、徹也は更に驚いたのである。
「魔法の研究、か」
「そ。ほら、ここ」
真未がそう言うと、目の前に扉があった。その扉の横には、研究室と掘られた木が置いてある。
「真理〜!いる〜?」
真未はその扉を開くと、真理にそう声をかけながら中に入っていった。徹也もまた、そんな真未の後に続く。
「……真未?来たの?」
すると奥の方から、真理の声が聞こえてきた。その声の方向に真未は向かう。その後を、徹也は慌てて追った。
「珍しいね。真未が突然来るなんて――」
「よ、よう。真理」
黒髪ショートの少女、双見真理は真未の方に振り向いて言葉を返したが、その言葉は途中で止まった。なぜなら、真理の視界に徹也の姿が入ったからである。
一方、徹也は久しぶりに会った真理に無難に話しかけた。何から話せば良いのか分からなかったからだ。
「……徹也?なんで、ここに?」
真理は驚いた顔をして、徹也にそう尋ねた。まさか、真未と共に徹也がここに来るなど想像もしていなかったのだ。
「い、いや。真未に連れられて来たんだが……」
「真未が……?なんで……」
「徹也とも話したいって言ったのは真理じゃん。だから連れてきたの」
「……そっか」
真未の説明に、真理は納得した様子を見せる。一方、徹也は何がなんだか分かっていなかった。
(話したいこと?真理が、俺に?何なのか想像もできないぞ……)
「じゃあ、話そうか。座っていいよ」
真理はそう言って、徹也と真未が座るための椅子を用意する。その用意された席に、徹也と真未は座った。
「あー。そういえばだけど、徹也も話があるんじゃないの?」
「そうなの?徹也?」
「あ、ああ。まあ……」
真未と真理の問に、徹也は曖昧な答えを返す。正直、今回は真理に協力を頼まなくても大丈夫だと思ったからだ。だが、やはり協力者は多いほうがいい。徹也はそう判断したので、一応肯定の言葉を返したのである。
「じゃあまずは、徹也の話から聞こ。良いよね?真理」
「うん。聞かせて?」
真未と真理からそう言われた徹也は、二人に説明を開始した。
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