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俺には関係ない
事件の捜査というわけで、学校は午前で完全下校となった。
皆は早々に帰る支度をし、午後の時間をどうするか友達と楽しそうに話している。
俺も午後の時間を漫画やゲームをして有意義に過ごしますかっと……
「この事件を調べるぞ」
白髪の青年、アルスが俺にそう言った。
「嫌だ」
俺ははっきりと告げ教室を出た。どうしてそんな事をしなければいけないんだ。
校門前まで行くと、最近見かけなかったアルスの従兄弟のコボルト・ラーがいた。
「うっす、何やってるんだ?てかお前中学生だったのか」
彼女は中学の制服を着ていた。どうりで小柄な訳だ。
「ねえ、不可解だと思わない?」
「何がだ?」
「この事件の事だ」
コボルトと俺に追いついたアルスにはさみ打ちにされた。
「いいよ、俺には関係ないし」
「関係あるかもしれないわよぉ」
「「「っ!?」」」
ただならぬ気配を突然俺達に感じさせた。




