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聖女?の娘  作者: いぶさんた
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聖女の力



「おはよう沙彩」

「おはようお母さん。まだ早いよね」

「キャトリさんが来る前に聞いて欲しいことがあって」

「夢を見たの?」

母が頷く。

「どんな夢だったの」

「日本の夢だった。夢とは思えないくらい現実的だったわ」

私は起き上がり、母は私のベットに腰かけた。


「私達がこちらにきたのは金曜日の夜だったから今日はもう火曜日なのよ」

「…そういえばそうか」

「今回の夢は未来視では無くて過去視なの。本当に日本で起こった事だったらなんだけれどね」

「いつの夢だったの」

「昨日の多分夕方だと思う」




###日本 田中家  祖母富子


土曜日。花子が今日は一緒にいてくれる。花子がいれば洋子が帰ってこなくても問題ない。


「お母さん、お昼ご飯はどうするの」

「花子、何か作ってくれない」

「えー、嫌よ。実家に来た時ぐらいはやりたくないわ。配達してくれるお店なかったかしら」

「店屋物なんて嫌だよ」

「何、我儘言ってるの。洋子さんがいないんだから仕方ないじゃない」


洋子はいったい何をやっているんだ。店屋物なんて食べたくない。出来立てが美味しいんだ。


花子と相談して惣菜を買ってきてもらう事になった。ご飯は家で炊いた物が食べれるから我慢するか。

2万円渡せば私の好きな物などそれなりに買ってきてくれるだろう。



「お母さん、買ってきたわよ。これで食べましょう。夕飯用二お寿司買ってきたからね。お釣りは貰ってもいいんでしょう」

「わかった、わかった。食べよう」

花子が買ってきた惣菜は味よりも硬さや油っこさが気になった。

「カツはこのままでは噛めないから細かく切って」

「えぇぇ。めんどう」

面倒と言いながら切ってくれる。

「お吸い物とかお味噌汁が飲みたい」

「お母さん、今回はこれでいいじゃあない。晩ご飯でだすから」

洋子ならすぐに出してくれるのにと思ったけれど実家でゆっくりしたいのだから仕方ない。


「じゃあ帰るから」

花子は昼食を食べたら帰ってしまった。洋子が帰るまでか夕飯を食べてから帰ると思っていた。

自分の家の事もやらないといけないから仕方ない。


夕飯は助六と湯を入れるだけのインスタントの味噌汁がテーブルに置いてあった。私が生寿司が好きなのを知らないはずがないのに。


風呂の掃除もしていなかったので今日は入らずに寝る。




日曜日。11時頃に春子が来た。

買い物袋を持っているので何か作ってくれるようだ。


「お母さん、昨日花子に買ったものは嫌だって言ったんだって。我儘言ってたらだめよ。忙しい中時間作ってきてるんだから」

「そんなに言ってない」

「まあいいわ。今日は私が作っていくからね」


魚の煮付けと肉じゃが。

春子は長女なだけあってしっかりしている。私の好きな物を作ってくれた。

溜まった洗濯もしてしてくれたが2時には帰ってしまった。

「晩ご飯も魚と肉じゃがね」

洋子が作る食事は同じ物を続けて食べる事はなかった。


風呂は掃除がしてなかったので自分で掃除をして沸かしてはいった。




月曜日。

洋子も沙彩も帰ってこないので仕方なくご飯を炊いた。豆腐があったので味噌汁を作ったがやる気が出なくてご飯と味噌汁だけの寂しい食事だった。

洗濯もしないといけない。掃除もだ。


電話が鳴った。面倒だから出なかった。今日はよく電話が鳴る。


「ピンポン」

玄関ならチャイムが鳴る。流石に居留守はまずいから玄関までいくと、

「田中さん、佐藤涼一です」

洋子の弟だった。

玄関を開けると洋子の弟、涼一が携帯を持って立っていた。

「田中さんお久しぶりです。姉に会いたいのですが呼んでもらえますか」

「今…は……いない」

なんとか言うが涼一が携帯を操作し始めると洋子の部屋から着信音が聞こえる。


「失礼します」

「ちょっと、勝手に」

涼一はずかずかと部屋に入って行き洋子の携帯電話を見つけた。

「職場と沙彩の学校からの着信があります。まさか、沙彩もいないんですか」

涼一は家中を調べ始めた。

「やめてください」

家中を調べて二人が居ない事がわかったら私に向かって歩いて来た。


「どう言う事なのか説明してください」


金曜日の夜の事を全て話す。


「信じられない」


涼一は納得しなかったけれど、私は本当の事を言っているのでこれ以上は何も知らない。


「沙彩の学校から電話があったんです。第2連絡先が僕になっていたので、今日学校に沙彩が来ていない、連絡もないと言われた」


涼一は洋子の携帯電話を操作している。

洋子の仕事先に連絡をしているようだ。


「信じられないけれどいないのは本当ですね。鞄も財布も携帯も置いてあるし。警察には連絡しましたか」


私は首を横にふる。 


「捜索人なのか家出人なのかわかりませんが連絡はした方がいいと思います」

「それは、近所に恥ずかしい」

ぼそっと言うと

「何を言っているんですか。金曜日からいないのですよ。遅いくらいです」

そう言って警察に電話してしまった。


警察が来てあの夜の事を話だけれどやはり信じてもらえず、相談の結果捜索依頼を提出した。


本当にどこにいってしまったのか。私はどうなる?



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