-40- 夢
いい夢ならいいのですが、悪い夢を見続けるとなれば、これはもう熟睡できず安らげる訳がありません。であれば、夢を見ないほうが安らいで朝を迎えられる訳ですから健康のためにいいに決まっています。快眠も安らぎを得る条件の一つと言えるでしょう。
室町は最近、怪奇な夢ばかり見て夜中に目覚め、熟睡できないでいた。さて、そうなれば、睡眠不足となるのは必然で、勤務にも支障を来たすことになる。
「部長、お元気がありませんね…」
部長付秘書の緑川が心配げに訊ねた。
「ああ、最近、よく眠れんのだよ…」
室町は、悪い夢ばかり見てね…とは言えず、端折った。
「そうですか…。何か思い当たるようなことは?」
「思い当たることか…」
室町は、しばし考えた。そういえば最近、生活のリズムが崩れていることに気づいた。夜更かしが原因か…と室町は巡った。
『そういえば以前は早く寝て早く起きていたな…』
口には出さなかったが、室町は遠い過去に思いを馳せた。
「心配してくれて有難う…」
「いえ、ウトウトされている姿を最近、よくお目にしましたので…」
「そうか、よくウトウトしてたか…」
「ええ…」
緑川はそれ以上は訊ねなかった。かくして、室町は個人的な習慣[habit]を改善することに努め、悪夢を見ない安らぎの朝を取り戻すことに成功した。
他人事ではありませんが、自身のバイオリズムの崩れは自らが意識して改める他はありませんね。^^




