10/345
小話⑤幽霊騒動!?
ある貿易都市のとある酒場。
ここは酒も料理も美味いと評判で、多くの客達が訪れる。それだけ職種の違う者がいれば、良くも悪くも騒動が起こる。それは突然に。そして少しずつ、日常に浸透していく。
月明かりが僅かに差し込む店内。誰もいないはずの薄暗い場所で、「パリンッ」と何かが割れる音がした。それは本当に小さな音で、昼間であれば聞き逃してしまうだろう。けれど、どこにも人の気配は無く、ましてや動物の気配も無い。整然と並ぶ椅子やテーブル。カウンター。寸胴の鍋が置かれた、調理台。壁に沿って木製の大戸棚には、年代や地域別に並べられた多くのお酒がずらりと並ぶ。
けれどもやはり、違和感や相違点などない。
その謎の音以降、店内は夜の静寂を取り戻したのだった。
夜の酒場に謎の音。この音の正体は? そして、酒場に何が起こる!?




