ヒロインとお泊まり会。
「姫葵さんは寮生活では無いのですか?」
コテンと首を傾げる。カッシアがどうすれば可愛らしく見えるのか理解しているようで時折勝手に身体が動く時もあるのだ。習慣ってやつだろう。
「ああぁ、留学生でしょう?複雑な手続きも有りますし。何より桐の葉と樫木を連れられないでしょ?だから近くに家を借りてますの。」
そうだよね、寮には異性を入れれないもんね。うんうん、なんかよく分からんけど姫葵さんは凄い人なんだ。若干ポンコツな悪役令嬢より彼女の方が数億倍かっこいいなぁ。
アホな事を考えて居たからだろうかそれに……とにやりと笑い呟いた彼女の声がよく聞こえなかった……薄らぼんやりとなる視界を見つめつつ自分が眠たくなった事に気がついた……姫葵さんの腕の中だ……安心して寝よう。
目が覚めると懐かしい木の天井に優しい光の電灯が下がっていた。間違ってもシャンデリア…じゃない。
「おはようカッシア。良く寝れた?」
…何故、姫葵さんがここに居る!?飛び上がって見ると桜色の可愛らしい浴衣に身を包んだ姫葵さんが笑っていた。
「怖い目に遭いましたし疲れてたのかしら?でも、乙女が無防備に…しかも人に抱かれながら寝てしまうのは良くないわ。私じゃ無かったからどうするのかしら?」
ニコニコと笑っているが怒りをあらわにした姫葵さんは少し怖い。本当に怖い人は笑顔で怒る人だと聞いたことはあったがこんなに怖いとは思っていなかった…
最近筆が進まなくて悩んでます(´;ω;`)