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早朝
早朝からお化けを見たようなリアクションをとった理由は後から聞くとして、すっかり目が覚めた私は服を着替えようと辺りを見渡した。一人部屋にしては少々大きめの部屋にダンボールが大量につまれている。一つやたら大きなダンボールがあったが、おそらく彼女のものだろう。一番手前のダンボールから順番に開けていく。レトルト食品、タオル、トイレットペーパーなどの生活用品や化粧品の数々。4個ほど開けたところで諦めて、渇いた喉を潤しに台所に行くことにした。きいきいと音をたてる廊下を渡り、ひょっこり台所の方を覗き込む。彼女は床にしゃがみ込んで何やらスマートフォンをいじっていた。
「おーい。おはよう、朝ごはん手伝おうか?」
さっきのことがあるので少し遠慮がちに声をかけてみる。すると彼女はちらっと私の方を見て、すくと立ち上がった。そのままずんずんと私に向かって直進してくる。うつむいているため、表情をうかがい知ることができない。なにか怒らせるようなことをしただろうかと後ずさると、彼女はばっと手を広げて私を抱きしめた。あまりに脈絡のない、突然の出来事に、頭がパニックになっていると、彼女は顔をあげた。
「この寝坊助、もうほとんど終わっちゃったよ」
とてもいい笑顔で、ぐりぐりと私の腹から上あたりに頭を押しつけてきた。思わず笑みがこぼれた。




