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私的解釈で詠む万葉集  作者: あ
4巻~
93/117

13/3240 王 命恐 雖見不飽 楢山越而

王 大君の おほきみの

命恐 命畏み みことかしこみ

雖見不飽 見れど飽かぬ みれどあかぬ

楢山越而 奈良山越えて ならやまこえて

真木積 真木積める まきつめる

泉河乃 泉の川の いづみのかはの

速瀬 早き瀬を はやきせを

<竿>刺渡 棹さし渡り さをさしわたり

 ※笇→竿 [元][天][紀]

千速振 ちはやぶる ちはやぶる

氏渡乃 宇治の渡りの うぢのわたりの

多企都瀬乎 激つ瀬を たぎつせを

見乍渡而 見つつ渡りて みつつわたりて

近江道乃 近江道の あふみぢの

相坂山丹 逢坂山に あふさかやまに

手向為 手向けして たむけして

吾越徃者 我が越え行けば わがこえゆけば

樂浪乃 楽浪の ささなみの

志我能韓埼 志賀の唐崎 しがのからさき

幸有者 幸くあらば さきくあらば

又反見 またかへり見む またかへりみむ

道前 道の先 みちのさき

八十阿毎 八十隈ごとに やそくまごとに

嗟乍 嘆きつつ なげきつつ

吾過徃者 我が過ぎ行けば わがすぎゆけば

弥遠丹 いや遠に いやとほに

里離来奴 里離り来ぬ さとさかりきぬ

弥高二 いや高に いやたかに

山<文>越来奴 山も越え来ぬ やまもこえきぬ

 ※父→文 [西(訂正)][元][天][細]

劔刀 剣太刀 つるぎたち

鞘従拔出而 鞘ゆ抜き出でて さやゆぬきいでて

伊香胡山 伊香胡山 いかごやま

如何吾将為 いかに我がせむ いかにあがせむ

徃邊不知而 ゆくへ知らずて ゆくへしらずて


~~~~~


13/3241

原文:天地乎 <難>乞祷 幸有者 又<反>見 思我能韓埼

訓読:天地を 乞ひ祈り難し 幸くあらば またかへり見む 志賀の唐崎

仮名:あめつちを こひのりがたし さきくあらば またかへりみむ しがのからさき

校異:難→歎 [万葉考] / <>→反 [西(右書)][元][天][類]


左注:右二首 但此短歌者 或書云穂積朝臣老配於佐渡之時作歌者也

校異:者 [西(朱書消去)]

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