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私的解釈で詠む万葉集  作者: あ
4巻~
110/119

15/3779 和我夜度乃 波奈多知<婆>奈波 伊多都良尓

(中臣朝臣宅守寄花鳥陳思作歌)


15/3779

原文:和我夜度乃 波奈多知<婆>奈波 伊多都良尓 知利可須具良牟 見流比等奈思尓

訓読:我が宿の 花橘は いたづらに 散り過ぐらむか 見る人なしに

仮名:わがやどの はなたちばなは いたづらに ちりすぐらむか みるひとなしに

校異:波→婆 [類][紀][細]


15/3780

原文:古非之奈婆 古非毛之祢等也 保等登藝須 毛能毛布等伎尓 伎奈吉等余牟流

訓読:恋ひしなば 恋ひもしねとや 霍公鳥 物思ふ時に 来鳴き響むる

仮名:こひしなば こひもしねとや ほととぎす ものもふときに きなきとよむる


15/3782

原文:安麻其毛理 毛能母布等伎尓 保等登藝須 和我須武佐刀尓 伎奈伎等余母須

訓読:雨隠り 物思ふ時に 霍公鳥 我が住む里に 来鳴き響もす

仮名:あまごもり ものもふときに ほととぎす わがすむさとに きなきとよもす


15/3783

原文:多婢尓之弖 伊毛尓古布礼婆 保登等伎須 和我須武佐刀尓 許<欲>奈伎和多流

訓読:旅にして 妹に恋ふれば 霍公鳥 我が住む里に こよ鳴き渡る

仮名:たびにして いもにこふれば ほととぎす わがすむさとに こよなきわたる

校異:余→欲 [類][細]


15/3784

原文:許己呂奈伎 登里尓曽安利家流 保登等藝須 毛能毛布等伎尓 奈久倍吉毛能可

訓読:心なき 鳥にありけるぞ 霍公鳥 物思ふ時に 鳴くべきものか

仮名:こころなき とりにありけるぞ ほととぎす ものもふときに なくべきものか


15/3785

原文:保登等藝須 安比太之麻思於家 奈我奈氣婆 安我毛布許己呂 伊多母須敝奈之

訓読:霍公鳥 間しまし置け 汝が鳴けば 我が思ふ心 甚もすべなし

仮名:ほととぎす あひだしましおけ ながなけば あがもふこころ いたもすべなし


左注:右七首中臣朝臣宅守寄花鳥陳思作歌

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