007『プリンツオイゲン・1』
やまと まほろばの転生戦艦
007『プリンツオイゲン・1』
ハッシ! ハッシ! グチャ ハッシ! ペシャ ハッシ!
四機を正確に、二機は掴み損ねてフロートを壊してしまったが、なんとか無事にキャッチできた。
掴みそこないは、二機の零式偵察機。
「申し訳あいもはん(-_-;)」
「いやぁ、フロートが二個でっしゃろ、いっぺんには掴まれへんさかい、ブレてしまうからしゃあないです。そこいくと零観(零式水上観測機)の方は三つで真ん中のフロートが大きいさかい、キャッチしやすい(^^;)」
言い訳じみているが、河内が失敗したわけではない。薩摩とやまとが一機ずつ失敗したのだ。
「わたしも一機失敗した、気にするな。それよりも偵察写真の解析だ」
「「ハッ('◇')ゞ」」
六機合わせて600以上の航空写真を仮想ディスプレーに映し出す。
「……この大型艦はプリンツオイゲンか」
「はいな、前後に細身の連装砲、引き締まったボディー、ドイツから一隻だけビキニに送られた重巡プリンツオイゲンに違いおまへん」
「……そいにしては、付属ん艦艇が多すぎんか? 村三つ合わせて50杯はおっごたっ」
「それに、学園には100機以上の攻撃機を差し向けたというのに、空母も航空戦力も見当たらんなあ……」
天一号作戦で、のべ300機近い敵機に襲われ、いささかトラウマのやまとだ。
「艦載機は足が長いさかい、もっと後ろに隠しとるんとちゃいまっか?」
「可能性はあるな……(-_-;)」
安心したわけではない、姿が見えない航空戦力ほど怖いものはない。
「プリンツオイゲンは足は速かどん、兵装は20.3センチ砲4基8門、こちらん敵じゃなか」
「おいおい、こっちは偵察が任務、戦うのは自衛の場合だけやでぇ(;^ω^)」
「じゃっどん、ビキニ艦隊は学園を奇襲攻撃してきたんじゃ、そいに見合う反撃はしてんよかとじゃなかとけ?」
「やまとはん、どないです?」
「……じっとしていては、あちらの方にも気づかれてしまう…………」
数秒思案してやまとは命じた。
「二人は西から周ってビキニ艦隊の右に迫ってくれ、わたしは東から向かう。東西から迫って驚かせてやろう。戦闘は、ビキニの方から攻撃があった場合のみとする」
「途中で気づかれまへんやろか?」
「ビキニ艦隊に接近したら艦載機を飛ばして、低空から敵の北側に向かわせる。左右に戦艦、後ろから艦載機に見舞われ、かなり慌てるだろう。予想到着時間はヒトヨンマルマル(14時)とする」
「「了解('◇')ゞ」」
敬礼を交わすと、河内・薩摩は西に、やまとは東に向かった。
そして、ヒトサンサンマル(13時30分)やまとは無事な艦載機4機を飛ばして、北方からビキニ艦隊を脅かした。
さらに、予定時間のヒトヨンマルマル(14時)、ビキニ艦隊が視認できるところまで進出。
まほろば艦隊の三隻は度肝を抜かれた。
ビキニ艦隊の半数とプリンツオイゲンの姿が消えていた!
——南方に敵艦隊! 甲巡1、駆逐艦多数!——
北に飛ばした艦載機から警告電!
驚いて回頭するまほろば艦隊。
すると、横陣のビキニ艦隊からプリンツオイゲンが抜き出て、なんと、笑顔で手を振ってきた!
☆彡 主な登場人物
・やまと 転生戦艦、まほろば学園の女生徒
・素戔嗚命 まほろば学園理事長
・東郷平八郎 まほろば学園校長
・仲間の戦艦たち 武蔵 陸奥 伊勢 日向 金剛 比叡 榛名 霧島 扶桑 山城
・他の艦艇 信濃丸 秋月 氷川丸 間宮 大淀
・ビキニ艦隊 プリンツオイゲン
☆彡 重要語句
・ビキニ艦隊 ビキニ核実験で使われた艦船の艦隊 まほろば学園の敵
・学園警備艦隊 ビキニ来襲以来結成されたまほろば学園艦隊 旗艦・武蔵
・まほろば艦隊 ビキニ艦隊の調査のために派遣された学園艦隊 旗艦・やまと
・ビキニ作戦 乙・004回校長室で発令




