第七十話
すみません!! この話が飛んでいました!!
9/6に70話を読んだ方、こっちが本来の70話です。6日に上げた70話は71話でした!
随分と減らしたはずの皇族軍に、生き残っていた公爵軍が合流して、再び大きな勢力となってしまった。
その勢力の近くに何者かがワープアウトしてきた。
「えぇー何だよ? もう、いらんぞ……」
バロックが主砲制御用の操縦桿を握りながらぼやいた。
「それが……識別信号は黒槍艦隊です」
「げぇ! 何でこんな所まで来てんだよ」
ワタワタしているバロックを尻目に直美はシノに聞いてみることにした。
「シノ、その黒槍艦隊って知っている艦隊?」
「直美、黒槍艦隊は、バロックたちが所属していた艦隊ですわ。それで指揮官の名はジャック・フォン・ドゥラン、別名、『黒ひげ』と呼ばれて居ますわ」
シノが答える前に、セレナが答えてくれた。
「ふーん。バロックが所属していたのなら味方と思いたいけど? 連邦軍にいなかったような気がするんだよね」
「ま、あの、おっさんなら味方になると思うよ。何て言ってもバロックがこっちの陣営にいるんだ。間違えても敵に回ることは無いさ」
今度はエルザが答えてくれた? 何だか、皆は、黒槍艦隊の事を良く知ってそうだなって考えていると、ふっと思い出した。
「そうか! 皆が前に居た艦隊なんだね」
そんな事を言っている間に、ワープアウトしてきた黒槍艦隊の総数は戦艦一隻、重巡四隻。それらは一斉に皇族軍に砲撃を放った。
合流したばっかりの公爵軍の重巡五、六、七は突然、横に出現した黒槍艦隊に困惑したのか、防御シールドの展開さえも不十分な状態であった。
元々、公爵軍の目の前には、グリムリーパーが居たので、防御シールドを前面に展開していた。
しかし、皇族軍に合流した時点で、重巡五、六、七は直ぐにシールドを左舷に展開すべきだった。
その切り替えの隙を黒槍艦隊に突かれた。
重巡四隻と戦艦一隻の一斉射撃が公爵軍の重巡三隻に直撃する。
「しめた! 敵が混乱している。このタイミングでやる! 皆、突撃するよ!」
直美は、敵の混乱に乗じて接近戦を仕掛けることにした。
「戦況を動かすには絶好のチャンスだよ。防御シールド、前面に展開。バロック、全主砲右舷四十五で準備、後は任せる! オオサカ、対艦ミサイル四発、魚雷六発用意!」
「直美艦長、魔力回復できたので、我々も続きます!」
「カシア。それじゃあ、貴方は後方に付いて追撃をお願い」
そう言うと、直美はグリムリーパーを皇族軍の右手側に回り込んで、突撃を開始した。
「第一目標、皇族の戦艦四、バロックは、その手前に居る巡洋艦四、五を沈めて、オオサカ、近接魚雷二発で戦艦を沈めるから亜空間時間は短く! 残り四発の目標はデカブツ」
皇族軍の戦艦四、巡洋艦四、五から砲撃が飛んでくる。さらには公爵軍の重巡十が横に逸れて撃って来る。
「あ、そのコースは良くないな。カシア防げる?」
「はい。お任せください!」
公爵家の重巡十からの砲撃は防御シールドの範囲から外れているので、グレムリンがグリムリーパーの左舷に出て防御する。
「まだ、まだ、この程度なら耐えれるよー。オオサカ、対艦ミサイル発射! 近接魚雷用意!」
魚雷を放つタイミングを計る。バロックの攻撃が巡洋艦四、五に刺さり、爆散していく――今だ!
「魚雷発射! オオサカ、更に魚雷四発、近接でデカブツに! 発射!」
直美は、敵に回避される可能性を低くするため、なるべく接近した状態で放つ近接魚雷を時間差で発射した。
「うまく行けば戦艦四が沈んだ後、デカブツに四発命中して、仕留める事が出来るはず!」
戦艦四が天井方から迫って来る対艦ミサイル四発に対して全副砲を放つ勢いで迎撃を行っている。次々と破壊されて行く対艦ミサイル。
しかし、次の瞬間、戦艦の腹下から亜空間魚雷二発が突き上げた。そのまま戦艦は周辺への影響を避けるため、天下方向に離脱し、そこで耐えきれずに爆散していく。
「よっし! まずは戦艦四は削れた! さぁ、このままデカブツに当たってよ!」
直美は祈るような気持ちで後部モニターをチラリと見るが、ゆっくり見ている余裕はないので、手や足は忙しく動かしグリムリーパーを操縦する。
「バロック、離脱前に左の巡洋艦三と四を沈めちゃって」
直美は、まるでローストビーフのお肉を切り落とすように、敵艦隊の左面を切り落としていく。ただしお肉と違って、切り落とされた艦は砲撃を受けて撃沈することになる。
一方、デカブツと直美たちに呼ばれているデスカリオンも亜空間魚雷は事前に検知出来ていなかった。レーダーが反応した瞬間、艦体に四度に渡って衝撃が走る。
「艦長、デカブツに魚雷四発命中です!」
後部モニターばかりを見ていられない直美に代わってシノが、魚雷の結果を教えてくれる。
「よっしゃ! 四発も受けたら沈むよね! 一旦離脱する」
離脱しようと操縦桿を左に倒して、公爵軍の重巡十に方に艦首を向けようとしたとき、グリムリーパーのほぼ正面にいた皇族軍の重巡六がグリムリーパーに体当たりするに右に旋回を始めた。
「うわわ。マズイ!」
直美は操縦桿を更に左に倒すが、そっちはグレムリンが居るため、これ以上は寄れない。
左のフットペダルを踏み込んで、操縦桿を左下に押し込む。するとグリムリーパーは左に横転するような機動を取った。
「こんのっー。させるか!」
さらに複雑な操縦を行う。今度は操縦桿を戻して引き上げる。横転からの宙返りだ。
「バロック、主砲で攻撃!」
「おう! 任せておけ! この野郎、舐めた真似しやがって」
宙返り中に後方の主砲から、特攻を仕掛けてきた重巡六に砲撃を加える。重巡六はグリムリーパー目掛けて突撃して来たが、グリムリーパーに躱され、腹下潜られることになった。
バロックの操作で全主砲が仰角九十を向く。艦の真上に向けて一斉射撃を行った。
ドドン! という大きな音と共に全主砲が重巡六の腹に突き刺さる。
重巡六は、一瞬で真っ赤に燃える火の玉となって爆散する。
「ぷはぁー。今のは危なかった。いや、装甲だけ考えたら、勝てるとは思うけど、下手にエンジンや主砲が壊れたら詰むからねー」
直美がグリムリーパーを皇族軍の艦隊から離れるように大きく左に旋回していく。グレムリンも少し遅れてグリムリーパーの後を追う様に離脱していく。
「シノ、デカブツはどうなったの? 沈んだ!?」
「いえ……健在です。速度も変わっていないので、小破程度なのかも知れません」
「げぇ! マジかよ! 魚雷四発喰らっても小破だと? 戦艦でも二発で轟沈するんだぞ……はぁ~、バケモノかよ」
バロックが天井を見上げた。直美もバロックと全く同じ気持ちだった。まさか四発受けても平然としているとは思わなかったのだ。
「艦長、黒槍艦隊のジャック艦長から映像通信です」
直美が落胆しているとシノから、突然参加してきた黒槍艦隊からの通信を告げられた。
「うん。繋いで」
すみません! 9/6に70話の内容をすっ飛ばして71話の内容を投稿してしまったため、混乱を招いてしまいました!
こちらが、正しい順序です!




