第1話 最凶との出会い
私の名前はフレア・キャロット。元天才です。キャロット家は火の魔法を得意とする家系です。その中でも私は物心がつく前から炎だ両手に灯していたと両親に聞きました。そんな私ですが今は無能となりました。
「フレア、貴様の様な無能はいらん!よって一族より除名する。」
「ふぅ……わかりました。では、次期キャロット家の当主は……?」
「無論、妹のコレアになるだろう。これでお前の心配事もなくなるだろう?」
「コレアはいつ戻るのですか?」
「1週間後には留学先から戻ると手紙が来た。」
父から言われたその言葉に私は深く息を吸い込んでから了承しました。コレアは天才ではありませんが秀才でした。昔は両親から才能がないと言われ両親に虐待な事をされてましたが、あの子はあきらめず魔法を勉強して時には私に魔法の事を聞いてきましたが、だんだんとそれもなくなりいつしか口も効かなくなりました……本当に努力を積み重ねた子です。今ももっと広い世界を知るために留学をしていますし……あの子ならこの家を守っていってくれるはずです。
キャロット一族は皆赤い髪が特徴的でした。しかし私は成長するに連れて白くなって行ったのです。今では白い長い髪、白い肌に瞳は黒の中に少しの紫が含まれており誰も私をキャロット家の人間とは一眼ではわかりません。
そして私は2日掛けて王都であるヴェルダンに着ていました。まだ使える魔法では飛行魔法と結界を張る防御魔法くらいは使えたので無事にここまで来れましたが……これからの家探しとお仕事探しに頭を抱えそうです。
「そこの貴女!」
見知らぬ声だったので私は振り向きもせずに窓に貼られてある求人を見ていると私の腕を掴んで来た方がいました。
「貴女!呼んでるんだから振り向きくらいしなさい!」
掴んで来たのは私より身長の高い女の人でした。一瞬私と同じ白髪かと思いましたが、白銀の長い髪に黒い服そして少し小麦色に焼けた肌の青い瞳の女性でした。
「えっ?私を呼んでたのですか?すいません……全く知らない声だったので私じゃない誰かを呼んでたのかと……」
「くっ……まぁいいわ、面貸しなさい!」
「あの、私何かしましたか?」
「したわね!私を無視したのですからそれなりの罰を与えないとね。」
これが俗に言う因縁をつけられるというやつでした。なので私は防御魔法を展開させます。
「ウォール!」
「甘い!クラッシュ!」
私の防御魔法は簡単に砕かれてしまいました。学校の先生ですら壊す事の出来なかった私の防御魔法を意図も容易く……世界は広いと実感させられました。そんな惚けてる私の胸ぐらを掴むと私は唇を奪われてしまいました。
「!!!!」
人前で、しかもこんな沢山の人のいる往来で私のファーストキスは奪われてしまいました。そしてそのまま私は気絶してしまいました。
「……ここは?」
ジャリ……
気がつくと手足には枷が嵌められてました。どうやら誘拐されたようです。
「やっと気がついたのね。」
「……私をどこに売り飛ばすのですか?」
次の瞬間女の人は私の頬を包み込んで再び唇を重ねました。しかし今度は軽い物なので気絶はしませんでした。
「貴女、キャロット家の天才児フレアでしょ?」
「なぜそれを!?」
女の人は何も答えずに話を続けます!
「貴女に選択肢をあげにきたのよ!」
「選択肢……?その前にあなたは誰なのですか!?」
しかし次に飛んで来たのは顔へのビンタでした。そして私の髪を掴んで言いました。
「そんなの後でいいの、良い?貴女は私に負けたの。負けたからには貴女の生殺与奪は私が握ってるって自覚しなさい。」
「……わかりました……」
女の人は掴んでる髪を離して話を戻しました。
「フレア、貴女には才能がある。まだ魔法使いにもなれるわ。」
「本当ですか!?」
「ええ、さっき貴女の魔力を吸い上げた時、膨大な熱の魔力を感じたわ。」
ここ数年で1番の嬉しい言葉でした。またあの火を灯せるという事が。しかし女の人は私の気持ちとは裏腹に冷めた目で見ていました。
「でも、キャロット家の娘ならわかると思うけど火の魔法は戦争で使われる攻撃的な魔法、フレアに力が戻ったと聞けば貴女を戦場へ送り出すでしょう。だから選択肢を与えます。」
「選択肢……とは?」
この方が何を言ってるかわかりませんでした。キャロット家は国の剣です。国を護る為ならば命など惜しむ必要などないのに……
「力を戻す代わりに戦争に行かず私の為に働くか、力を取り戻さずのんびりな生活を送るか……選びなさい。」
力を……取り戻す……そんなことしたら私は恐らくこの方を倒してしまうでしょうに……
「あぁ、フレアが完全に魔法を使える様になったとしても私は倒せないわよ。絶対にね。」
「……えっ?」
心が読まれた感じです。恐らく……その言葉は本当なのでしょう。
「なぜ?って顔ね。私の魔法は無色の魔法なのよ。」
「無色の魔法?はっ!もしかして貴女は……」
「はは!気がついた?そう私は最凶の魔法使いグレイス・シードよ!滅多に現れないから噂が一人歩きしてそうね。」
「あ、貴女があの最凶の魔法使い……1夜で国を破壊した伝説や山火事をたった数分で鎮火させ、更に洪水までもその身で止めたり、竜巻も止めたり、ドラゴンを1人で討伐したなんて噂も……」
そこまで言ったときには私は頭に強い衝撃を受けて気絶しました。
ここまで読んで頂きありがとうございました!
百合とファンタジーを題材にしてます!師弟愛は初めて書くので楽しんで書きたいです!
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