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地獄で生きたければ。  作者: どら焼き戦線バルハザーク
子供編

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16/16

変わった日常

 「エオー、おはようー!」


 「おはようー。ニバ」


 「何かやることある!?」


 「んーんー。

 ないけどどうしたの?」


 収穫していると何故かニバはやることを探している。


 別に寝てれば良いのに。


 「女の力を発揮できると思って!

 手先が上手い子達を呼んできた!」


 あー。

 収穫の手伝いをしにね。


 「あー、お願いしてもいい?」


 「うん!」


 と、それから僕はニバ達が連れてきた女の子を集めて説明をする。

 

 「僕達のやり方はあまり決まってはないんだけど」


 「うんうん」


 そう頷く女の子達なんだけど、何処か様子がおかしい。


 なんか近いような?

 

 「なんか近いけど大丈夫?

 見えてる?」


 「えっ!?あっ、あぁ⋯⋯うん!

 ごめんごめん!」


 「⋯⋯?」


 なんだろう?

 何故か反応がおかしい。

 

 ──まぁいいか?


 「これがやり方。

 大人のやり方ではなくて、こういう風に植えていくと、自然と育っていくんだ」


 「そうなんだぁ!エオすごーい!」


 うん、やっぱりみんな近いな。

 なんか僕変なことしたかなぁ?


 「ちょっとやってー」


 やってもらいながら、僕は一人一人見て回る。


 うん、悪くない。


 やっぱり僕がやるよりも女の子たちにやってもらったほうが早いのかな?

   

 「エオー、これどういうこと?」


 一人の女の子が僕を呼ぶので、行ってみると。


 「あー、これはね」


 よくある事だったので、僕は普通に教えていると。


 やたら肌がくすぐったい。


 「トア、どうか⋯⋯」


 「っ!!!ご、ごめん!」


 振り向くと、トアが僕の首に鼻を近付けて何かしていた。


 ⋯⋯え?なんか付いてた?


 「ごめん、なんか首に付いてた?」


 「んっ?んーんー?」


 僕の頭の中で今日だけで様々な分からないことが増えていく。


 「エオー、これどういうことー?」


 「ごめん、トア。

 ちょっと向こう見てくるね!」


 ──イツ。


 「え?」


 向かおうとした時、トアが何か言った気がした。


 なので聞いてみると。

 

 「ん?ごめ?ごめん!


 気にしないで!

 優しいエオだもん、それくらいあるよね」


 ⋯⋯???


 「う、うん」


 そう言いつつ、僕は向かう。


 なんだろう?

 歩きながら、僕は考える。


 何か怪しいのは分かる。

 なんかみんなの返事がおかしい。

 どこか怖いっていうか、身体が出ているなんかが変というか。


 「あっ、エオやっと来てくれたぁ!」


 そう言ってキアロが両手で大きく僕の腕にピッタリくっつく。


 「キアロ?」


 「ん?どうしたの?」


 あれ?

 僕の知ってるキアロって、明るくて元気な感じなのに。


 見ると、いつものキアロと違う。

 なんだろう。

 

 女の子らしいというか、なんというか。

 いつもと何かが違う。

 

 「あっ、耳のこれか」


 「え?」


 「これ、草で作った飾りでしょ?似合ってるよ」


 「⋯⋯そ、そう!?」


 ん?違うのか。

 ま、まぁいいか?


 「ねぇーエオー!こっちも早く来てー!」


 「⋯⋯え?」


 なんか色々な所から呼び出されてる!?

 聞いてない!

 

 「あ、ちょっと待って」


 ん?

 キアロのくっつく力が強くなる。


 「どうしたの?」


 「ねえ、今私に教えてくれる時間でしょ?」


 「あ、ごめん!」


 んー。

 なんだか、女の子達の感じが変だ。







 「そら獲物判定されてるだろ」


 「⋯⋯へっ?」


 僕が感じた違和感をグランに話してみたんだけど、すぐだった。


 「へっ?じゃねぇ。

 女はそういうもんだ」


 なんか凄い長い間積み上げてきた何かを感じるけど、僕達はまだ11歳だ。


 そんなはずはない。


 「そんなことないでしょ?」


 「大アリだ。

 俺も遠くから見てたが、あんな分かりやすいのになんでわかんねぇんだよ」


 うっ⋯⋯!

 分かんない。


 「⋯⋯本当に分かんねぇんだな」


 「その言葉が胸に痛いから止めて」


 「はぁ。いいか?」


 グランはすんごく嫌そうに説明してくれる。


 「女は、自分の住む範囲を守ってくれる男を望んでる。


 というかそれが本能だ。

 男に求められているのは力だ。


 そうじゃなければ地獄だ。

 自分がどうなるか分かりきってるからな」


 「うん」


 「エオは強くないけど、弱いわけではない」


 「ん?」


 「俺も覚えているけど、例えばキアロ」


 うん。


 「キアロは間違いなくエオのことが好きだ」


 ⋯⋯⋯⋯そうなの?


 「えっ?」


 「まぁ聞け。

 なんで好きか⋯⋯分からねぇよな?」


 僕は静かに頷く。


 「キアロは前にアセラたちの男に捕まったことがある。


 だがそこで、エオが提案を持ちかけた。


 ⋯⋯戦利品を分け与えてな。

 キアロはそれを見ていた。


 自分の為に行動してくれたエオっていう目線だ」


 「それと強いのは関係があるの?」


 「大アリだ。

 女の強いはいっぱいある。


 拳の強さ。

 自分にだけ特別にある強さ。

 

 女はそこにある。

 自分の為にやってくれたことは、勝手に強いからと変換してくれるのが女という生き物だ」


 「⋯⋯そうなんだ」


 「しかも、周りはデンデラや俺、この縄張りでもほぼ頂点。


 女は自分の環境を守るためなら性格なんぞクソ食らえ状態になる。


 あとでいくらでも言い訳できるからな」

 

 なんか女の子って難しいや。

 僕にはまだ早い気がする。


 「と、そこでだ」


 待ったをかけるグラン。


 「今のエオの立場をまとめよう!


 ・デンデラの隣。

 ・一人になってもどうにでもなる知恵。

 ・周りからの信頼も厚い。

 ・女に優しい!

 ・積極的ではない。


 ⋯⋯女からすれば手が出るほどほしいわけだ!」


 「んー、でも僕らそんなことしてる場合なの?」


 「そこが更にくすぐられていると見た!」


 「えっ?」


 既に僕は頭が分からなくなっていたんだけど、それからグランにしばらく教えてもらいながら怒られたので、ふて寝した。


 ⋯⋯僕は何もしていないのに。

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