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175 博○スタイル

「ほい!揚げたてだから、火傷に気をつけるんだよ!」

「ネタの種類はおまかせだよ。好き嫌い言わないで、とにかく食べてみな!」

手伝いの村の女たちが威勢よく竹製のトングで揚げたての天ぷらを掴み、

食事をしている者たちの皿に追加していた。


リョウが昼食の用意を手伝いに行ったところ、材料の種類は多いが量が

まちまちという、雑多と言える状況であった。

これでは、全員に同じ料理を出すのは難しいと考えていたところ、

天ぷらを思いついたのだ。


天ぷらなら多少、他の者とネタが違っていても衣に隠れて気がつきにくいし

初めて食べるんだから、文句もでないだろう。


ただ、リョウ以外の者は天ぷらなんて食べたことも、揚げたこともない。

熱した油を使うのだから、慣れてない者だと危険がある。

そして、全員分を揚げた場合、食事を始めるまでに時間がかかるし

最初に揚げた物は冷めてしまう。


そこで、揚げるのはリョウ1人で、揚がった物を他の者がすぐに

配っていくようにすれば、食事を開始するまでの時間もかからないし

揚げたてを提供できると思いついた。

いわゆる『博○スタイルの天ぷら』と言われるようなものにしたのだ。


リョウは学生時代を博○で過ごしており、何度もそういう店に行っていた。


ちなみに博○といえばラーメンだと思われているが、博○出身の漫才コンビが

全国放送の昼の人気番組(司会も博○出身。現在は終了している)で、

「博○では、実はラーメンよりうどんのほうがよく食べられている」と

本当のことを言ったために、業界人から叱られたらしい。


ラーメンの麺の固さも湯気通しとか粉落としとか言われるものがあるが、

そんなものは通ぶってイキっているか、酒を飲んで味がわからなくなってる

者ぐらいしか食べていない。

ラーメン屋で普通にだしている固さのものがおいしいに決まっている。

そうでなければ、店主が普通にそれをだしている理由がない。



閑話休題かんわきゅうだい



まずは、ごはん代わりのフライドポテトを揚げた。

ジャガイモは、皮が薄かったのでたわしでよく洗ってもらい、皮つきの

くし切りにした。


天ぷらは塩で食べてもらってもいいが、フライドポテトも塩なので

カブってしまう。

そこで、魚醤、ワイン、水飴、砂糖、水を混ぜて火にかけ、天つゆっぽい

ものを作ってみた。


さすがに、今回の旅の一行+作業に雇った者たちの分を作ったので

魚醤がほとんどなくなってしまった。

今回の旅は山岳地方なので、しばらく補充はできそうにない。


そして、スープを食事係のシスターに作ってもらった後、現在、

天ぷらを揚げているリョウである。


「エビですよん。これは天つゆじゃなくて、このマヨネーズも試してみて

ください」

リョウは、マーティアたちにエビ天を配り、マヨネーズを入れた皿を出し

すぐに天ぷら鍋に戻る。


「リョウ様、あんな棒2本でよく掴めますね」

コリーヌがリョウの使っている菜箸さいばしを見ながら言う。


「使いこなせればフォークやトングより便利みたいですが、使いこなせる気が

しませんね」

マーティアも同意する。


「そんなことより、確かにマヨネーズつけると美味いぞ!」

グレイシアはパクパクという擬音が見えるほどの早さで食べている。


「・・・、ああ、天つゆというのもいいですが、マヨネーズはエビを

包み込むような感じでよく合いますね」

マーティアが、エビ天を食べて感想を言う。


「エビって、あまり食べたことありませんでしたが、こんなにおいしい

ものだったんですね」

コリーヌも満足げだ。


皆がおいしそうに食べるのを横目で見ながら、リョウは自分用に

こっそりと天丼を作って収納バッグに隠すのだった。

個人的には、ラーメンやうどんより、リ○ガー○ットが好きw

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