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あら~、事 故 物 件 !

巻きでいってるつもりはないけどリンちゃん家ゲットまで旧版の半分近くに圧縮されそうで草。テンポ早くなってるのだろうか…?

はい。商業ギルドで大立ち回りした私です。


「ようこそお越しくださいました。私、土地関係を一手に担っておりますエリスと、申します。本日は町はずれの古屋敷の調査依頼を受けて下さり誠にありがとうございます」

「いえ、では具体的な情報を教えてもらえますか」


エリスさんは私を見ても対応を変えなかったので私を亜人と見てるか、単純にプロ魂が成せる技なのか……


「分かりました。と言ってもその屋敷は曰く付きなのです。やれ、惨たらしい最後を迎えた少女の怨霊が屋敷を訪れた者を呪い殺しているだとか、神隠しに遭うだとか……とにかく不吉な話が広がってしまい……買い手が付かない状況が続いておりまして……かと言って解体することも出来ませんし……」


なるほど事故物件ですか。そりゃあ住みたいと思う人はいないでしょうね。しかし悪霊の類であるのならば、光属性の魔法で払えるのでは?疑問に思った私はそのことを聞いてみた。


「その可能性も当然検討しました。しかし屋敷に住まう霊がよほど力が強いのか並の神官様では歯が立たなかったのです。ですのでひとまず調査していただきたいのは本当に悪霊がいるのかどうか……ですね。」

「ちなみにその屋敷、買い手付かないんですよね?」

「そうですね……霊を浄化できても広まった噂はどうにもできませんので……今後も買い手が付く可能性は低いでしょう」


それなら……もし事態を解決出来たら私がその屋敷貰ってもいいのでは?丁度、拠点を構えたいと思ってはいたところですし。まぁ滞在日数ギリギリまでは銀の猫亭に滞在しますけどね!


「でしたら、もしも仮に解決出来たらその屋敷……報酬としてもらっていいです?いつかは拠点が欲しいと思ってたので」

「それはこちらとしても非常に助かります!分かりました。解決できた場合、件の屋敷はお譲りいたします。当然依頼書に書いた報酬もお渡ししますが」

「じゃあ場所を教えてください。今から行こうかなと」

「……私も、同行することは可能でしょうか?何が起こっているのか、その実態を掴んでおきたいのです」


なんだって?同行したい?さすがに危なくない?何が出るのか分かんないのに……危なくない?でもこの人の目を見ると本気なのだということがひしひしと伝わってくる。


「……危なそうなら即、撤退ですよ?私、自分以外を守れる自信は……ないですよ?」

「もちろんです。こう見えて私、それなりに戦えは……しますので」


ん?よく見たらエリスさんめっちゃ手が震えてますね?もしかして幽霊が怖いのでは?ちょっとだけ確認。確認だから……これは悪戯心じゃないから……


「あ、後ろに光る玉が……」

「ヒッ⁉」

「……それでよく同行願い出ましたね?」

「依頼をするだけして……全部を丸投げするのは違うと思いますので……」


私って悪い女だなァ。2日連続で大人のお姉さん泣かせちまったぜぃ。ま、ふざけるのはここまでにしまして。


「とりあえず早速現場見てみたいんですけども……大丈夫です?」

「え、ええ。はい。ももももんだい…ありまっせん」

「あー、と。無理しないでください。最悪私一人で大丈夫ですよ…?」

「ぃえ、行きまっす」


決意は揺らがないらしい。プロだ……

そんなこんなでエリスさんの案内の元、件の屋敷へやってきた私達。街の東側から外壁を抜けて少し歩いたところに樹が鬱蒼と生えている森に囲まれている……いや。森に飲み込まれているというべき古びた屋敷が見えてきました。鍵は事前にエリスさんから受け取っているので鍵開けるのは私の仕事だ。


「うわぁ~、いかにもって雰囲気ですね」

「そ、そうですね……」

「じゃ、中入りますよ。準備のほどはいかがでしょうエリスさん」

「い、いつでもドーゾ」


鍵を使って扉を開け、屋敷の中へ入ると……外観は古びているにも関わらず……中は思ったよりキレイだな。なんて。実際もっと埃っぽく蜘蛛の巣が至る所に張っているのを想像していたんですが……まるで内装だけは()()()()()()()()()()()()()ように綺麗なんですよね。綺麗好きな幽霊…ということでしょうか。


部屋が綺麗なことを確認してから私は二階への階段を確認してみた。すると階段の一番上2階すぐの壁から小さな女の子がこちらを覗き見ているではありませんか。ちらっとエリスさんの方を確認するとまだあの少女には気づいていない様子です。……今の内に一旦引くべき、ですかね。


「あ…!り、リンさん……あ、アレ……2階のあの子……」


あーあ。気付いてしまった。私とエリスさん2人が彼女を認識したことを理解したのか途端に浮遊しだした。ただ、その様子は楽しそうではあり、特に敵意のようなものを感じません。少女が手を振ってきたので私もそれに笑顔で振り返すと、少女はそれが嬉しかったのかとても笑顔になった。


「あ……すみません……腰、抜けちゃったみたいで……」

「よし一旦撤退しましょう!失礼しまーす!」

「きゃっ⁉」


2日連続で私は大人のお姉さんを泣かせ、お姫様抱っこもしている。始まったな私の異世界生活。……冗談ですよ。私の異世界生活は11年前から始まってますからね。


一旦商業ギルドに戻りましてエリスさんはコーヒーを一杯キメて落ち着かれた様子。


「申し訳ありません、リンさん。結局足手まといに……」

「いえいえ。ま、何事もなかったんですし良かったと思いますよ。それに、実際に幽霊がいるのは確認できましたしね?」

「はい……実態が分かりましたから依頼の方は達成と言う扱いで……」

「何言ってるんですか?」

「え?」

「私だけで、調査続行しますよ。解決、したらあの屋敷貰えるってことですしね!というわけでいってきます!」

「リンさん⁉せめて準備を―」


またまた屋敷にカムバックです。中々に忙しいですねぇ?再び屋敷に入ると今度はさっきの少女は階段の一番下でニコニコ座っていた。


「縺ュ縺医?√♀蟋峨&繧薙?遘√′隕九∴縺ヲ縺?k縺ョ?」


少女は私を見て口を開いたのですが、ひどくノイズ交じりなせいで何を言っているのか一言も理解できませんね。さてどうしたものか……


『スキル【異世界言語】の効果が適応されました。これにより言語が理解及び読み書きが可能になりました』


……このアナウンスひっさびさに聞きましたね。最後に聞いたのは……あ、あの時だ!私が転生を自覚した時。違うな。そのあとにもう一回あったはず……ま、思い出せないのでいいです。


「ねーねー、お姉さーん?私のこと見えてるんだよねー?私の言ってることわかるー?」


あ、ホントに理解できるようになってる。さっきはノイズがひどすぎて一切聞き取れなかったのに。


「ええ、見えていますし聞こえていますね」

「よかったぁ~。てっきり無視されているのかと思っちゃった☆」

「……それであなたはどうしてここに?この家の住人ですか?」

「う~ん…?わかんなーい。気づいたらこのおやしきにいたのー。でもでも!たぶん私のおうちではあるかなー。アレーだったかなー?わかんなーい!あはは~」


幽霊だと自覚がない類かな。


「えーっと、あなたはお化け……なのかな?」

「…………そうだよー?お姉さん面白ーい!そう!私はー?この家に()()()()()()だけのお化けちゃんだよ~?」


幽霊かと思いましたがそうではないですね。この子、自分が何者か理解している。見た目通りの幼女ではないですね。肯定する際に非常に間がありましたし、喋り方の雰囲気が一瞬で切り替わりましたもの。


「……まぁ、そういうことにしときましょうか」

「ま!おねーさんがわたしのみれんはらしてくれるならー、わたしのしょーたいおしえるよー♪」


コレ、自分が幽霊でないと認めたようなものですね。ま、乗り掛かった舟ですもの。やってやりましょうか


「じゃあ……その約束果たしても……満足して消えちゃだめですよ?私は貴方とお友達になりたくなりましたから。」

「にゃはは~♪楽しみにしてるね~。頑張って~♪」


少女は嬉しそうな声音で、嬉しそうな笑顔でそう言って姿を消した。

ではまずは手がかり探し……ですね。

この屋敷に縛られているのならば……まぁきっとあの少女の姿は本体ではないと考えるべきでしょうか。とすると、こういうので定番なのは……屋根裏か、地下か、ですかね。

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